今回は英語フレーズ「kind of 〜」の意味と使い方を勉強しよう。
kind と言えば「親切な」という意味で習った気がするけど、kind of 〜 はどういう意味だろう?
kind of 〜 は状況によって色々な意味で使われるフレーズで、海外ドラマや映画などでも頻繁に使われるよ。1つずつ意味と使い方を見ていこう。
「一種の」「どういう種類の〜?」
まずは種類を表す使い方。
a kind of 〜 なら「一種の〜」とか「〜の一種」となり、疑問文にして What kind of 〜? とすると「どういう種類の〜ですか?」という意味になるよ。
たとえば What kind of music do you like? と聞く場合、どういう種類の音楽が好きなのかを聞いているんだね。
ポップスとか?
そう、例文を見てみよう。
This is a kind of musical instrument.
これは楽器の一種だ。
I want to become that kind of person.
僕はあのような人になりたい。
"What kind of music do you like?"
"I like pop music."
「どういうタイプの音楽が好きですか?」
「ポップスが好きです」
"What kind of books do you read?"
"I often read mystery novels."
「どういう種類 (ジャンル) の本を読むのですか?」
「ミステリー小説をよく読みます」
What kind of 〜? は会話の幅を広げるのに使えそうなフレーズかも。
そうだね。たとえば趣味の話をしているときに、「本が好きです」「そうですか」と終わるのではなく、「どんな種類の本を読むんですか?」と話を膨らませる場合などに使えるね。
ちなみに、口語では kind of を kinda (カインダ) と発音するのが一般的。
また、sort of も kind of とほぼ同じ意味で使われ、口語では sorta (ソータ) と発音するのが普通だよ。
(反語的に)「どんな〜だよ」
What kind of 〜? は「どういう種類の〜?」という意味だけでなく、「どんな〜だよ」という意味にもなる。
たとえば、「授業中にマンガを読むなんてどんな先生だよ」のように、「そんなことで先生と言えるのか」といった批判的な意味や皮肉としても使われるよ。
What kind of teacher is he?
どんな先生だよ。
また、馬鹿げた質問に対して What kind of question is that? と返すと「どんな質問だよそれ」のような意味になる。これは「馬鹿げたことを聞くなよ」とか「聞くまでもないだろ」という意味の返答だね。これについては Urban Dictionary の説明を見てみよう。
What kind of question is that?
A common response to a stupid question, or a question that the person asking should know in the first place.
馬鹿げた質問、または質問者が知っておくべき質問に対する一般的な返答
「私の好みの〜」
my kind of 〜 と言うと「私の好みの〜」という意味になり、たとえば my kind of food で「私の好みの (好きな種類の) 食べ物」、my kind of music なら「私の好みの音楽」となる。
「私の種類の食べ物」ではないのか。
This is my kind of food.
これは私の好みの食べ物です。
It's not my kind of music.
私の好みの音楽ではないです。
She is my kind of girl!
彼女、僕のタイプの子だ!
「〜のような」「〜みたいな」
何かに似ているというときに「〜のような」とか「〜みたいな」という意味でも使われる。
口語では kind of like 〜 という場合も多く、これも日常会話やドラマでよく使われるフレーズだね。
I'm a kind of musician.
私はミュージシャンのようなものだ。
It's kind of like a joke.
冗談みたいなものだよ。
That's kind of like my uncle. He's a flight attendant.
おじさんと同じね。客室乗務員なの。
[例文11] は『ビッグバン★セオリー』で宇宙飛行士のハワードに対して少女が言った台詞。
ハワードは操縦者ではなくロケットに搭乗していただけだから、客室乗務員みたいだと言われたんだね。
「ちょっと」「どちらかと言うと」
kind of 〜 は「ちょっと」とか「どちらかと言うと」という意味でもよく使われる。
辞書の説明を読んでみよう。
kind of
informal rather; to some extent (often expressing vagueness or used as a meaningless filler)
New Oxford American Dictionary
rather (どちらかと言うと) のくだけた表現。
ある程度 (しばしば曖昧さを表したり、意味のないつなぎ言葉として使われる)
このように、「ちょっと〜」とか「どちらかと言うと〜」のように曖昧に表現する場合や、単につなぎ言葉として kind of と言う場合もある。
たとえば「今日は体調が悪い」と断言するのではなく「今日はちょっと体調が悪い」のように曖昧に伝える感じだね。
I'm kind of hungry.
ちょっとお腹すいた。
I'm kind of sick today.
今日はちょっと気分が悪い。
He is kind of shy.
彼はちょっとシャイだ。
このように kind of 〜 で「ちょっと〜」となる。
ちょっとお腹がすくことはよくありますね。
また、動詞の前に kind of を置いて使うこともできて、この場合もはっきり断定するのではなく曖昧に伝える表現になるよ。
I kind of want a girlfriend.
ちょっとガールフレンドが欲しい。
I kind of get it.
なんとなくわかりました。
辞書の説明にあった「つなぎ言葉」とは?
つなぎ言葉というのは言葉の間に入る「あのー」みたいな言葉のことで、以前勉強した「you know」もつなぎ言葉として使われるね。
(返事)「まあね」
「まあね」のような返事として Kind of. と言うこともある。これも明確な返答ではなく曖昧に答える感じだね。
"Did you do well in your exam?"
"Kind of."
「テストは良くできた?」
「まあね」
"Do you like her?"
"Kind of."
「彼女のこと好きなの?」
「まあね」
はっきり「イエス」と答えるのではなく曖昧に返事しているのか。
「〜は親切な人だ」
最後に「〜は親切な人だ」という使い方。
That's kind of you. や It is kind of 〜 to 〜 のような表現で「(〜してくれるとは) 〜は親切な人だ」という意味になる。
Thank you. That's very kind of you.
ご親切にありがとうございます。
It is kind of him to help me.
私を手伝ってくれるとは彼は親切な人だ。
How kind of you!
君はなんて親切な人なんだ!
ここにきて「親切」が出ましたね。
kind と聞くと「親切」や「種類」を思い出すかもしれないけど、今日見たように「kind of 〜」は色々な状況で使われているフレーズなんだよ。
[11] ビッグバン★セオリー