今回は「remember -ing」と「remember to 〜」の違いについて勉強しよう。
remember は「〜を覚えている」という動詞ですよね。
どちらも「〜するのを覚えている」じゃないですか?
「remember -ing」と「remember to 〜」の違い
まずは用語の説明をしておくけど、「remember -ing」の「-ing」は「動名詞」と呼ばれる。これは、動詞に -ing を付けて名詞のような働きをするもの。
たとえば、動詞 call を動名詞にすると calling、動詞 ask を動名詞にすると asking になるよ。
そして「remember to 〜」の「to 〜」は「to不定詞」と呼ばれる。to + [動詞の原形] の形。
たとえば、to call や to ask などがto不定詞だね。
どちらも動詞が元になっているんですね。
そう。そして動名詞とto不定詞は意味に違いがあるんだよ。
動名詞はすでにしたこと
動名詞は「すでにしたこと」を表している。
そのため、「remember -ing」は「〜したことを覚えている」という意味で使われるよ。
I remember calling him.
私は彼に電話したことを覚えている。
I remember asking our teacher for advice.
私は先生に助言を求めたことを覚えている。
I remember locking the door.
私はドアに鍵をかけたことを覚えている。
[例文3] は、ドアに鍵をかけたことを「すでにしたこと」として覚えているってことだね。
to不定詞はこれからすること
toには「方向」や「到達点」を表すイメージがある。このイメージから、to不定詞は「これからすること」を表しているんだよ。
そのため、「remember to 〜」は「忘れずに〜する」または「〜することを覚えている」という意味になる。
Remember to call him tomorrow.
忘れずに明日彼に電話して。
Please Remember to lock the door.
忘れずにドアに鍵をかけてください。
I remembered to lock the door.
私は忘れずにドアに鍵をかけた。
[例文6] は、「鍵をかけることを忘れなかった」という意味になるよ。
言われてみると、「ドアに鍵をかけたことを覚えている」とは意味が違いますね。
「forget -ing」と「forget to 〜」の違い
同じパターンで、「forget -ing」と「forget to 〜」もあるよ。
これも動名詞が「すでにしたこと」で、to不定詞が「これからすること」ですか。
そう、そのため「forget -ing」は「〜したことを忘れる」となり、「forget to 〜」は「〜するのを忘れる」という使い方になるよ。
Don't forget to lock the door.
ドアに鍵をかけるのを忘れないでください。
I'll never forget dancing with you.
あなたと踊ったことを決して忘れない。
I didn't forget to lock the door.
忘れずにドアに鍵をかけた。
このように、「forget -ing」は「〜したことを忘れる」、「forget to 〜」は「〜するのを忘れる」という意味になる。
動名詞を使うかto不定詞を使うかで意味に違いが出るんですね。