ニュースで英語勉強会。今回の記事はこれ。 Software engineer detained at JFK, given test to prove he's an engineer
今回は、ナイジェリアのソフトウェアエンジニアがアメリカ入国時に空港で職業確認テストを受けさせられたという話だよ。
空港の入国審査ってそんなことしましたっけ?
あなた、本当にソフトウェアエンジニアですか?
記事の内容を簡単に要約するとこんな感じ。
「ビザによると職業はソフトウェアエンジニアとのことですが、本当ですか?」
トランプ大統領の移民政策がアメリカ入国者にトラブルを引き起こしている。ナイジェリアのソフトウェアエンジニア、セレスティン・オミン氏も被害者の一人だ。
オミン氏はジョン・F・ケネディ国際空港で職業についていくつか質問された後、別室で 1 枚の紙とペンを渡された。彼が本当にソフトウェアエンジニアかどうかテストするためである。
- ある二分探索木が平衡状態かどうかを確認する関数を書け
- 抽象クラスとは何か? また、それが必要な理由は?
7 年以上の経歴を持つオミン氏はこれを「不明瞭で複数の解答があり得る問題」と感じた。まるで、Google で「ソフトウェアエンジニアの確認テスト」とでも検索して見つけてきたような問題だった。
ソフトウェアエンジニアのオミン氏がこれらの問題に解答すると、技術的な知識を持たないであろう職員に「不正解」と告げられた。
オミン氏は「なぜ私がこんなテストを受けさせられるのか、誰も教えてくれませんでした。事前にわかっていたら準備をしてきたでしょう」とコメントしている。「そのとき私はアメリカに入国できないと思いました」。
入国拒否を覚悟して座っていると、職員が突然オミン氏を解放した。詳しい説明はなく、「行っても良いが、あなたがソフトウェアエンジニアだと信じたわけじゃないからな」とだけ伝えられたという。長旅で疲れ切っていたオミン氏は何も言わず空港を後にした。
I was just asked to balance a Binary Search Tree by JFK's airport immigration. Welcome to America.
— Celestine Omin (@cyberomin) 2017年2月26日
@cyberomin I'm so sorry. Welcome to America.
— Jessica Webster (@A2Jess) 2017年2月27日
@cyberomin This is so unacceptable. I'm so sorry this happened.
— Jen Aprahamian (@jennifermarie) 2017年2月27日
@cyberomin I'm so sorry. That's outrageous.
— Anne Ogborn (@AnnieTheObscure) 2017年2月27日
このとき、オミン氏の職場である Andela 社とクライアントの First Access 社にも空港から何度も確認の電話があったという。
「セレスティンはアフリカで有名な E コマースサイトに携わる優秀なソフトウェアエンジニアですし、アメリカで能力を発揮して欲しい人物そのものです」と Andela 社の協同設立者兼 CEO ジェレミー・ジョンソン氏は語った。「セレスティンのような優秀な頭脳は、才能を求める多くのアメリカ企業にとって大きな力になります」。
ジョンソン氏は、今後同様の問題が起こらないよう、オミン氏の件についてアメリカ合衆国税関・国境警備局に情報提供を求めている。
ソフトウェアエンジニアなら誰でもこの 2 つの質問に答えられるんですか?
うん、誰でも簡単に答えられる・・・・・・と言いたいところだけどそうでもないよ。ソフトウェアエンジニアといっても人それぞれ業務は違うし、二分探索木や抽象クラスを知らなくてもできる業務もたくさんあるからね。人による、としか言えないね。
それに、「抽象クラスとは何か?」なんて問題に期待通りの答えが返せるとは限らないのよ。
そうなんですか?
たとえば、相手が教師であることを確認するために「教育とは何か?」なんて問題を出しても期待通りの答えなんてまず返ってこないでしょ。
それは人によって答えが変わりますね。
ま、今のは極端な例だけど、相手に専門知識がない限りオミンさんの解答が正しいかどうかなんて判断できないからね。しかも、オミンさんはこの時点で 24 時間以上睡眠をとっていなくてクタクタだったそうだよ。
そもそも自分だけこんなテストをされることが不当な扱いですよね。
さて、今回の例文はこれ。
Tapping into brilliant minds like Celestine’s is a huge help to many American companies who are struggling to find talent.
セレスティンのような優秀な頭脳を活用することは、才能ある人材を見つけようと努力する多くのアメリカ企業にとって大きな助けになる。
今回の例文は Andela 社 CEO の台詞。主語は Tapping into brilliant minds like Celestine’s で「セレスティンのような優秀な頭脳を活用すること」。
tap into が「〜を活用する」という意味で、これを動名詞にしたのが tapping into 「〜を活用すること」。動名詞って覚えてる?
覚えてませんけど、何か?
当然のように言わないで。
動名詞は [動詞] + ing の形で動詞に名詞の働きを持たせたもの。たとえば動詞 sleep は「寝る」という意味だけど、動名詞 sleeping なら「寝ること」という名詞的な意味になる。
brilliant minds はここでは「優秀な頭脳」と訳したよ。like Celestine's が「セレスティン (の頭脳) のような」だから、Tapping into brilliant minds like Celestine’s で「セレスティン (の頭脳) のような優秀な頭脳を活用すること」が主語になる。述語動詞はその直後の is だね。
a huge help to many American companies は「多くのアメリカ企業にとっての大きな助け」。その後の who は関係代名詞で、who are struggling to find talent 「才能ある人材を見つけようと努力している」が直前の「アメリカ企業」に説明を加えている。struggle to 〜 は「〜しようと努力する」という意味。
「才能ある人材を見つけようと努力している多くのアメリカ企業」ということですか。
そう。[例文] を直訳すると「セレスティン (の頭脳) のような優秀な頭脳を活用することは、才能ある人材を見つけようと努力する多くのアメリカ企業にとって大きな助けになる」となる。少し意訳すると「セレスティンのような優秀な頭脳は、才能を求める多くのアメリカ企業にとって大きな力となる」って感じかな。
色々トラブルはあったけど、オミンさんが CEO に高く評価されているようで良かったですね。僕もミサさんに高く評価されているのかな?
モチロンソウヨ。
なんで棒読み?
登場キャラクター
シン
英語が苦手な少年。ミサから英語を教わっている。
ミサ
英語を教えてくれる近所のお姉さん。