猫でもわかる 秘密の英語勉強会

映画『ユー・ガット・メール』を観ながら英語勉強会

今回は映画『ユー・ガット・メール』を観ながら英語を勉強しよう。

ちょっと古い映画ですよね。どんな話でしたっけ?

1998 年公開だから約 20 年前の映画だね。導入部をざっくり説明すると、キャスリーンとジョーという男女がネットで知り合って、お互いの顔も知らないままメールのやりとりをしていたんだけど、ある日キャスリーンが経営する小さな本屋の近くに大型書店ができたの。で、実はその大型書店のオーナーがジョーでした、という所から始まるロマンティック・コメディだよ。

主役の 2 人が商売敵というわけですね。

『ユー・ガット・メール』を観ながら英語勉強会

ユー ガット メール

まずは、映画で外国語が上達するシネマ作戦のおさらいから。

 シネマ作戦とは

説明しよう。シネマ作戦とは映画好きの情熱を英語力に変換する勉強法である。

英語に限らず、映画やアニメで外国語を覚える人は少なくない。方法は次の通り。

シネマ作戦
  1. 好きな台詞を繰り返し音読する
  2. 覚えた台詞をそのまま使う
  3. 覚えた台詞の単語を変えて使う
  4. お気に入りフレーズ集を作る

単語を変える練習は「パターンプラクティス」とも呼ばれ、実績ある練習法として古くから知られている。

好きな歌を覚えるように、映画を観ながら好きな台詞を繰り返し音読するのがポイントだ。

ここからは映画の台詞をたくさん取り上げるけど、無理に全部覚えようとしなくていいからね。とりあえず、こんな台詞もあるんだということだけ抑えて、好きな台詞に絞って練習するといいよ。

『ユー・ガット・メール』

 タイプライターを自慢されたキャスリーンが

That sound is familiar.

どっかで聞いたような音ね。

(中略)

I know where I've heard that before.

思い出した、どこで聞いた音か。

familiar は「なじみがある」。ここではタイプライターの音に聞き覚えがあるということ。I know where... は where が名詞節を作って「どこで...したかを知っている」となる。

 ジョーが本屋で

Joe. Just call me Joe.

ジョーだ。ただのジョーでいい。

We'll take these books.

この本もらうよ。

(中略)

Here you go.

はいどうぞ。

call A B で「A を B と呼ぶ」。We'll take... の主語が We になっているのは他の人と一緒に店に来ているから。1 人なら I'll take... だね。take は「持って行く」という意味だけど、何かを買うときにもこのように I'll take ... と言うよ。Here you go は何かを渡すときのフレーズで「はいどうぞ」。

 

 ジョーがケビンに

This woman is the most adorable creature I've ever been in contact with.

彼女は僕が知ってる人間の中でも最高の人だ。

adorable は「可愛らしい」、creature は「人間」とか「生き物」という意味。最上級で the most adorable creature と言っているから「最高の人」となる。creature の直後には関係代名詞が省略されている。be in contact with は「連絡している」とか「交際している」。

 ジョーがケビンに

Who cares about Kathleen Kelly?

あんな女!

Who cares...? を直訳すると「誰が...を気にするのか?」となるけど、そこから「知るもんか」とか「どうでも良い」という意味になる。

 ウェイターがキャスリーンに

Would you like another tea?

お茶のおかわりは?

Would you like は Do you want 「欲しいですか?」を丁寧にした表現。another tea は「もう一杯のお茶」。

 ジョージが新聞を見ながら

He was arrested two blocks from the cafe.

逮捕の現場、あのカフェのすぐ近くだ。

arrest は「〜を逮捕する」という動詞なので、受け身にして「逮捕された」。

 キャスリーンのメール

I was able...for the first time...to say the exact thing I wanted to say...at the exact moment I wanted to say it.

私、生まれて初めて負けずに言い返せたの。言葉につまらずに、言いたいことをズバっと言えた。

I was able to say 「言うことができた」 の able と to の間に for the first time 「初めて」が挿入されているね。the exact thing 「まさにそのこと」の直後には関係代名詞が省略されていて、I wanted to say 「言いたかったこと」が the exact thing に説明を加えている。ここまでを訳すと「言いたかったことを初めてきちんと言えた」となる。at the exact moment は「まさにその時に」。I wanted to say it 「それを言いたかった」がthe exact moment に説明を加えて「それを言いたかったまさにその時に」となる。

 本屋の客がキャスリーンに

Why don't we bomb Fox Books?

フォックスに爆弾仕掛けたら?

Why don't we... で「...しませんか」とか「...しよう」という提案や助言を表す意味になる。bomb は名詞だと「爆弾」だけどここでは「〜を爆破する」という動詞。

 エレベータに閉じ込められた女性が

Wonder what she's doing right this very minute?

ママ今頃何してるかしら?

主語の I が省略されているね。I wonder what she's doing で「ママは何をしているのだろう」となる。

 キャスリーンからジョーへのメール

I feel as if a part of me has died and my mother has died all over again.

まるで私の一部が死んで、母が二度死んだみたい。

feel as if で「まるで...のように感じられる」。all over again は「もう一度」。

 お見舞いに来た人物がキャスリーンに

Why don't I just put these in some water?

ついでだから (花を) 水に入れとくよ。

Why don't I... で「(私が) ...しましょうか」。この台詞の these は花のこと。

 キャスリーンがジョーに

The truth is that he was the one who started me thinking about writing.

本当言うと彼が勧めてくれたから本を書いてみる気になったの。

The truth is that... で「本当は...である」。he was the one の the one は「まさにその人」って感じの特定の人を表す表現。who は関係代名詞で、直前の the one に説明を加えてどんな人なのかを説明している。start + [人] + -ing で「[人に] 〜し始めさせる」。start me thinking about writing で「本を書くことを考えさせ始める」ということ。

短い台詞だけど、色々な表現が詰まっていますね。

 


 

約 20 年前の作品だからネット接続が電話回線でしたね。回線を接続してメールチェックをするドキドキ感が描かれていました。

今では電話回線に繋ぐときのピーヒョロヒョロ・・・・・・という音になじみがない人も多いかもね。『ユー・ガット・メール』は最後の台詞が特に感動的だけど、この台詞はかなりのネタバレになるからここでは扱わないことにしたよ。

今回も台詞を全部覚えるのは無理だから、まずはお気に入りの台詞で練習して。

私はこれ。

Why dont we bomb Fox Books

「フォックスに爆弾仕掛けたら?」

さわやかに言うな。

例文引用
映画『ユー・ガット・メール』

登場キャラクター

シン
英語が苦手な少年。ミサから英語を教わっている。

ミサ
英語を教えてくれる近所のお姉さん。

レイ
シンの同級生。絵を描いて勉強会のサポートをしている。