猫でもわかる 秘密の英語勉強会

105歳のおじいちゃん、自転車で世界記録達成

105-year-old は 105 歳ですか。普通なら He is 105 years old. としますよね。

そう。これは年齢を表すときによく使う表現。[数字]-year-old と書くときは year を複数形にしない点に注意。

今回は、フランスに住む 105 歳の男性が自転車で世界記録を達成したという内容だよ。

えっ、人間の年齢で 105 歳ですか?

人間だからね。

1 時間で 22km 以上を走破、105 歳以上として世界記録

105歳のおじいちゃん 自転車で世界記録達成

記事の内容を簡単に要約するとこんな感じ。

パリの自転車競技場で、ロベール・マルシャンさん (105 歳) が 1 時間で 22.528km を走破し、105 歳以上としての世界記録を打ち立てた。

マルシャンさんは 2012 年にも 100 歳以上の部で世界記録を更新し、その 2 年後、102 歳のときに 26.925km を走破してみずからの記録を更新した。今回の記録は前 2 回の記録にはおよばなかったものの、新しく作られた 105 歳以上の部の世界記録となった。

数百人のファンに応援されながら、ロベール・マルシャンさんは、パリ近郊のサン=カンタン=アン=イヴリーヌにある自転車競技場を 92 周した。

マルシャンさんは「残り 10 分の表示が見えなかった。もし見えていたらもっと速く走って記録を伸ばすことができただろう」と話している。

105歳でスポーツができて、しかも世界記録を樹立するとは元気なおじいちゃんですね。

1 時間で 22.528km を走破したということは、時速 22km 以上のペースで 1 時間走り続けたということですか。この速度を維持するのって、かなりの体力が必要ですよ。

しかも 102 歳の時には約 27 km 走っていたというのも驚きだよね。

さて、今回の例文はこれ。

 例文1

Cheered by hundreds of fans, the Frenchman completed 92 laps round the velodrome at Saint-Quentin-en-Yvelines, near Paris.

数百人のファンに応援されながら、そのフランス人は、パリ近郊のサン=カンタン=アン=イヴリーヌにある自転車競技場を 92 周した。

まず、Cheered by hundreds of fans は「数百人のファンに応援されながら」という意味。この後に主語と述語動詞が続くんだけど、それに状況説明を追加していると考えて。

この英文の主語はカンマの後の the Frenchman 「そのフランス人」。これはもちろんマルシャンさんのことね。

述語動詞は completed 「〜を完了する」。velodrome が「自転車競技場」だから、completed 92 laps round the velodrome が「自転車競技場を 92 周した」という意味。

最後の at Saint-Quentin-en-Yvelines, near Paris が「パリ近郊のサン=カンタン=アン=イヴリーヌで」となる。

今回の英文は主語と述語動詞ではなく状況説明から始まっているけど、これもよくあるパターンだからね。

そうなんですか。

ついでにもうひとつ例文を読んでみよう。

 例文2

“I did not see the sign warning me I had 10 minutes left,” said Marchand. “Otherwise I would have gone faster, I would have posted a better time. I’m now waiting for a rival.”

「残り 10 分を知らせる表示が見えなかった」とマルシャンさんは話した。「そうでなければ、もっと速く走ってもっと記録を伸ばしていただろう。ライバルを待っている」。

これはマルシャンさんがインタビューで話したセリフだね。I did not see the sign が「表示が見えなかった」。warning me I had 10 minutes left の warning は直前の sign に説明を加えていて「注意する」とか「知らせる」という意味。つまり何かを知らせる表示が見えなかったということ。

warning me I had 10 minutes left が「残り 10 分あることを私に知らせる」だね。

そこでいったんセリフが終わって said Marchand 「マルシャンさんは話した」。普通は Marchand said 〜 とするけど、セリフの後はこのように主語と述語動詞が逆になるんだよ。

そこからまたマルシャンさんの台詞。Otherwise I would have gone faster の Otherwise は「そうでなければ」。これは前の台詞を受けて「表示が見えなかったけど、そうでなければ〜」という意味。つまり「もし表示が見えていれば」ということ。

I would have gone faster が「もっと速く走っていただろう」。I would have posted a better time が「もっと良い記録を出していただろう」。この would have は「〜したであろう」という意味だね。つまり、残り 10 分を伝える表示が見えていればラストスパートして記録を伸ばしていただろうということ。

ジョークなのか本音なのか微妙なところですね。

そして最後の I’m now waiting for a rival が「ライバルを待っている」となる。

ちなみに記事によると、マルシャンさんが自転車競技を始めたのは 68 歳のときだそうだよ。

普通なら定年退職してのんびり過ごしている時期ですね。そこから自転車を始めて世界記録まで達成したんですか。何歳になっても新しいことに挑戦できるんですね。

登場キャラクター

シン
英語が苦手な少年。ミサから英語を教わっている。

ミサ
英語を教えてくれる近所のお姉さん。