英語を話そうとするとき、「○○を英語で何て言ったら良いかわからない」という経験があると思います。そのため「英会話はとにかく単語力だ!」と考える人も多いでしょう。
しかし、日常英会話では意外と簡単な単語を使って話すことが多く、特に動詞に関しては中学で習う基本的な動詞 (基本動詞)で多くのことが表現できます。
たとえば、「到着する」「起きる」「わかる」「搭乗する」などは英語で何と言えば良いでしょう?
これらは get を使って
- get to 「到着する」
- get up 「起きる」
- get it 「わかる」
- get in 「搭乗する」
と言うことができます。get の意味は「手に入れる」だけではないんです。
このように、基本動詞は前置詞や it と組み合わせることでさまざまなシーンで使える便利な単語になります。
佐藤洋一氏の著書『英語は20の動詞で伝わる』では、英会話でよく使われる 20 個の基本動詞がまとめられています。
英語は簡単な単語で話せ
私は企業内英語研修を実施する傍ら、日本人ビジネスパーソンの英語の使い方についての「談話分析研究」に取り組んでいます。
(中略)
とくに、グローバル・ビジネスの最前線で活躍する、日本人ビジネスパーソンの英語の使い方を細かく分析したら、とても興味深いことがわかってきました。
彼らは、中学校の教科書でならう簡単な言葉を組み合わせて会話していたのです。
著者によると、本書で紹介されている 20 個の基本動詞は、ネイティブが話す英語を分析して明らかになった「会話の中で最もよく、かつ繰り返し使われるもの」とのことです。
本書ではそれらの基本動詞の使い方がイラストとともに説明されています。
上のイラストのように「わかる」は get it と言うことができ、「思いつく」は come up (with) と言うことができます。
come と言えば「来る」と覚えがちですが、come up (with) は考えが浮かんでくるイメージから「思いつく」という意味になります。また、get を使って I've got a good idea. 「いい案が浮かんだ」と言うこともできます。
本書では 20 個の基本動詞が以下の 5 つの「人間の行動」にあわせて分類されています。
- 人が動く
- 人が何かを動かす、変化させる
- 人が何かを見たり、聞いたり、感じたりする
- 人が何かをやろうとする
- 人が他の人と何かをする
さきほど例に挙げた get や come は「人が動く」に分類される動詞です。
他にも give や take、stay や meet など 20 個の基本動詞について、さまざまな用法がイラストとともに説明されています。
これから英会話を始めるなら、難しい単語をたくさん覚えようとするより、まずはすでに知っている基本動詞を使いこなすことを目標にしてみませんか?