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外国人が驚く自動販売機からわかる日本の文化

今回は、記者が日本に来て自動販売機について考察したことが書かれているよ。

自動販売機なんてどこにでもあるじゃないですか。考察することなんてありますか?

日本ほど自動販売機が普及している国は他にないからね。自動販売機には日本の文化がよく現れているということだよ。

自動販売機と日本の文化

外国人が驚く自動販売機からわかる日本の文化

記事の内容を簡単に要約するとこんな感じ。

1.人件費が高い

コネチカット大学の経済学者ウィリアム・A・マクイチャン氏によると、日本は少子高齢化や移民の少なさが原因で労働力が不足し人件費が高くなっているという。マクイチャン氏は、日本がとった解決策として自動販売機を挙げている。自動販売機を使うことで販売員を削減できるのだ。

神戸大学の経済学者ロバート・バリー氏も、日本の小売店が自動販売機を積極的に利用している理由として、人件費の高さを指摘している。

2.人口が密集していて不動産も高い

日本の人口は 1 億 2700 万人。土地の 75% が山で構成されていることを考えると、日本は世界で最も人口密度の高い国の 1 つといえる。さらに日本の人口の 93% が都市部で生活している。この人口密度の高さが不動産価格の高騰に繋がり、都市部の日本人は狭いアパートに住むことを余儀なくされている。

人口密度が高く不動産価格が高いため、日本には消費財を保管する場所が多くない。そのため、日本の企業は小売店を開店するのではなく路上に自動販売機を設置するようになるのだ。

3.犯罪が少ない

日本は殺人率の低さで知られているが、それだけではない。国連が 2010 年に発表した犯罪報告書によると、日本は強盗率が最も低い国の 1 つとしても位置づけられている。

数万円もの現金が入っていて、暗い路地や人気のない道に設置されているにもかかわらず、日本の自動販売機が破壊されたり盗まれたりすることは滅多にない。

4.現金主義

日本の大きな特徴の 1 つは、現金に大きく依存しているという文化にある。アメリカではほとんどの買い物でデビットカードやクレジットカードが使用できるが、東京では地下鉄の切符を買うときでさえクレジットカードが使えないことがある。そのため日本では常に現金を持ち歩くことになる。紙幣だけでなくコインも持ち歩かなければならない。

自動販売機にコインを入れて飲み物を買うのは、手持ちのコインを減らす効果的な方法である。

5.自動化大好き

日本は自動化やロボットに夢中だ。それが日本に自動販売機が溢れている理由であるとジャーナリストの鷲巣力氏が説明している。日本ほど自動化システムを評価し信頼している国は他にない。

最近日本の自動販売機が破壊されたというニュースを見ましたけど、それでも日本に設置されている自動販売機の多さを考えると珍しいケースと言えるでしょうね。

お金が入った箱が誰もいない路上に置かれているのに誰も盗もうとしないのだから、日本はやっぱり治安がいい国なんだね。

さて、今回の例文はこれ。

 例文

High population density and high real-estate prices has meant that Japanese people don’t have a lot of room to store consumer goods and that Japanese companies would rather stick a vending machine on a street than open up a retail store.

高い人口密度と高い不動産価格が示してきたことは、日本には消費財を保管する場所が多くなく、日本の企業は小売店を開くよりも路上に自動販売機を置くことを好むということである。

この英文の主語は High population density and high real-estate prices 「高い人口密度と高い不動産価格」。

述語動詞が has meant で「示してきた」。mean が「意味する」とか「示す」という動詞で、現在完了形になっているから、過去から現在にかけて継続的に「示してきた」って感じ。

何を示してきたのかは that 以下に書かれているけど、接続詞の and で以下の 2 つの that が並んでいるよ。

 1 つめの that

that Japanese people don’t have a lot of room to store consumer goods.

 2 つめの that

that Japanese companies would rather stick a vending machine on a street than open up a retail store.

1 つめの that は that Japanese people don’t have a lot of room to store consumer goods 「日本人は消費財を保管する場所を多く持っていない」。room はここでは「あき場所」という意味。store は「店」ではなく「保管する」という動詞。consumer goods は「消費財」。

土地が狭いから消費財を置く場所がないということだね。

猫の額のように狭いんですね。

2 つめの that は、まず that Japanese companies would rather stick a vending machine on a street が「日本の企業は、自動販売機を路上に設置する方を好む」。would rather は「〜する方が良い」、stick は「置く」という意味。何かと比べて、自動販売機を路上に置く方が良いということ。

than open up a retail store 「小売店を開くよりも」。つまり、日本は土地が狭くて消費財を保管する場所がないから、企業は小売店を開くより自動販売機を設置する方を好むということだね。

今日の例文も長かったですね。

主語が少し長くて、述語動詞の後には 2 つの that が並んでいたからね。全体像を大まかに見るとこうなっているよ。

 [例文] の骨組み

[主語] has meant that 〜 and that 〜.

こうやって全体像だけ見ると意外とスッキリしていますね。

細かい所を読んでいるときも全体像を見失わないようにする必要があるんだよ。

登場キャラクター

シン
英語が苦手な少年。ミサから英語を教わっている。

ミサ
英語を教えてくれる近所のお姉さん。