猫でもわかる 秘密の英語勉強会

ことわざ「君子危うきに近よらず」は英語で・・・?

君子危うきに近よらず

君子危うきに近寄らず1
君子危うきに近寄らず2

君子危うきに近よらず。

助ける気がまったくないね。

このことわざの意味は、君子、つまり教養や徳がある人は、危険な所に近づいたり自らを危険にさらすような行為はしないということ。

たしかに、自分から危険な目にあいに行くのは賢くないですからね。

「君子危うきに近よらず」の英語版はこれ。

[英語のことわざ]

He that fears drowning comes near no wells.

水死を恐れる者は井戸に近づかない。

that は関係代名詞、fear が「恐れる」とか「怖がる」という意味の動詞、drowning は「水死」。ちなみに動詞の drown が「水死する」「おぼれ死ぬ」という意味だね。

関係代名詞以下の that fears drowning 「水死を恐れる」が直前の He に説明を加えて「水死を恐れる者」。ここまでが主語だね。

come がこの英文の述語動詞。come は「視点のあるところに近づく」イメージだったよね。そして最後の well は「井戸」という名詞。

well に「井戸」という意味があったんですね。

うん、well というと very well などの副詞としての使い方を連想しがちだから、名詞の「井戸」を知らないとちょっと混乱するかもね。

同じ意味のことわざが他にもあるよ。

[類句1]

Discretion is the better part of valor.

分別は勇気の大半である。

[類句2]

A wise man keeps away from danger.

賢者は危険を避ける。

[類句3]

The best remedy against an ill man is much ground between.

悪人からの害悪を免れる最上の策は、その人との間に大きな距離をあけておくことである。

[類句3] はどこまでが主語だろう?

ちょっとややこしいよね。こういうときは文の先頭から見ていって、この英文の述語動詞がどこにあるのかを探してみて。

えっと、remedy が「改善する」「治療する」という動詞ですよね? 主語は The best かな? だから「最高が改善する」・・・・・・あれ?

残念、この remedy は「改善法」「救済策」という名詞として使われているの。だから、The best remedy で「最上の策」だね。

もう少し後に is があるでしょ。これがこの英文の述語動詞。

だから、is の直前までの The best remedy against an ill man が主語になるんだよ。ill man が「悪人」だね。

主語を直訳すると「悪人に対する最善の策」。

主語長いなー。

is の後の much ground between が「間に大きな距離をあけておくこと」。この between は前置詞ではなく「間に」という副詞で、much ground 「大きな距離」を後ろから修飾しているの。

それで、悪人と距離をあけておくことが最善の策という意味になるんですね。悪人には近寄るなということか。この例文は主語が長いから分かりにくかったですね。

うん。ややこしい英文を読むときは、主語と述語動詞の発見が全体の構造を把握する大事なポイントになるんだよ。

主語と述語動詞の発見が全体の構造を把握する大事なポイントになるの。

2 回言った。

だから、英文を読むときは述語動詞を見つけようと意識すること。述語動詞を意識するクセを付けるとリスニングも上達するからね。

動詞って本当に重要な役割を果たしているんですね。

He that fears drowning comes near no wells.

He that fears drowning comes near no wells

押すなよ、絶対に押すなよ。

登場キャラクター

シン
英語が苦手な少年。ミサから英語を教わっている。

ミサ
英語を教えてくれる近所のお姉さん。

レイ
シンの同級生。絵を描いて勉強会のサポートをしている。