今回はトランプ大統領就任演説を英語で読んでみよう。
そういえばトランプさんがアメリカの新大統領に就任しましたね。
英語で読むトランプ大統領就任演説
We, the citizens of America, are now joined in a great national effort to rebuild our country and to restore its promise for all of our people.
私たちアメリカ国民は今、我が国を再建して、国民全員への約束を取り戻すため、大いなる国家的努力に取り組むべく団結しています。
[例文1] の主語は We、その後のカンマで挟まれた the citizens of America は We の言いかえ。つまり「私たちアメリカ国民」が主語。
are now joined in a great national effort を直訳すると「今、大いなる国家的努力において一緒になる」。要するに、アメリカ国民みんなで協力して頑張ろう、ということだね。
何を頑張るのかというと、to rebuild our country and to restore its promise for all of our people「私たちの国を再建して、国民全員への約束を取り戻す」。to rebuild 〜 と to restore 〜 の 2 つの目的が and で並んでいるよ。
Today's ceremony, however, has very special meaning.
しかし、本日の式典にはとても特別な意味があります。
[例文2] の主語は Today's ceremony 「本日の式典」。その後にある however は「しかしながら」とか「けれども」という意味。
「本日の式典は、しかし〜」って変じゃないですか?
この however は文中に挿入されているけど、意味的には前の文とつながっているの。つまり「しかし、本日の式典は〜」となるよ。
そうなんですか。
however を無視すると [例文2] は Today's ceremony has very special meaning. 「本日の式典にはとても特別な意味があります」となる。これが however 「しかし」で前の文と繋がっているんだね。
What truly matters is not which party controls our government, but whether our government is controlled by the people.
本当に重要なことは、どの党が私たちの政府を仕切っているのかではなく、国民が仕切っているかどうかということです。
[例文3] の主語は What truly matters 「本当に重要なこと」。最初の What は関係代名詞で、matters は「重要である」という動詞。what matters で「重要なこと」という意味の名詞節になるよ。[例文3] の述語動詞はその後の is だね。
名詞節って何でしたっけ?
主語と述語動詞を含むいくつかの単語のまとまりを「節」というんだけど、このまとまりが名詞の役割を果たしている場合は「名詞節」というの。What truly matters の場合、What が主語で matters が述語動詞、What truly matters というまとまりが「本当に重要なこと」という名詞の役割を持つ節になっているんだよ。
ということは [例文3] の主語は What truly matters というまとまりで、このまとまりの中にもさらに主語と述語動詞があるってことですか。
そういうこと。そして [例文3] の述語動詞が次の is だね。
is not which party controls our government は「どの党が私たちの政府を仕切るのかではない」。which + [主語] + [述語動詞] で「どの〜」とか「どちらが〜」という名詞節になる。
また名詞節・・・・・・これもまとまりなんですよね。
そう、ここまでの文をざっくり書き換えると [名詞節] is not [名詞節] という形になっているよ。
さて、この後に but で始まる文が続くけど、not A but B で「A ではなく B」という意味になることを覚えておいて。[例文3] の前半は「本当に重要なことは、どの党が私たちの政府を仕切っているのかではない」だったよね。それに続く文が but で始まっているから「そうではなく〜だ」となっているよ。
but whether our government is controlled by the people を直訳すると「私たちの政府が国民によって仕切られているかどうか」。もう少しわかりやすく訳すと「私たちの政府を国民が仕切っているかどうか」。whether + [主語] + [述語動詞] で「〜かどうか」という名詞節になる。
前半とあわせると「本当に重要なことは、どの党が政府を仕切っているのかではなく、国民が仕切っているかどうかである」という意味。
出た、名詞節。ということは [例文3] の全体像は [名詞節] is not [名詞節], but [名詞節]. となっているんですか。
そう。それぞれの名詞節に色を付けるとこうなるよ。
[What truly matters] is not [which party controls our government], but [whether our government is controlled by the people].
[本当に重要なこと] は、[どの党が私たちの政府を仕切っているのか] ではなく、[国民が仕切っているかどうかということ] です。
長くてややこしい英文に見えるけど、全体の構造は結構シンプルでしょ。
シンプル・・・・・・なのかな。
トランプ大統領就任演説
登場キャラクター
シン
英語が苦手な少年。ミサから英語を教わっている。
ミサ
英語を教えてくれる近所のお姉さん。