猫でもわかる 秘密の英語勉強会


オンライン英会話の
レッスンってどんな感じ?

英語の前置詞を
イメージで覚える

英会話を短期間で
身につけるには?

お金がなくても独学で英会話が身についた3つの目標と勉強法

お金がなくても独学で英会話が身についた3つの目標と勉強法

「英会話を覚えたいけど留学するお金がない」という人は少なくないだろう。
留学は短期間でも 20〜30 万円の費用がかかるのが悩みの種だ。

しかし、留学なしで英会話を身につける人もいればプロの通訳者になる人もいる。経済的な余裕がなくても、英会話は独学で身につくのである。

ただし、どんな勉強法でも同じ結果になるわけではない。「TOEIC 800 点なのに英語が話せない」という日本人は意外と多い。やる気と根気はあるが、努力の方向性がずれているのだ。

そこで今回は、なるべくコストをかけずに独学で簡単な英会話が身につく勉強法と一人でもできる練習法を紹介する。

目安として、英検2級の二次試験 (面接) レベルの英会話なら早い段階で修得できる。半年も継続すれば準1級の面接レベルにも対応可能だ。

実際、僕は英語のやり直し勉強を始めて間もない頃 (TOEIC はまだ 300〜400 点台の頃) に英検2級を受験、二次試験もふくめて一発合格だった。その後は、海外へ行くお金がないのでネットを通して英語でチャットや会話をしている (後述)。

 

大会優勝者を出した英語勉強法

ここで紹介する勉強法は、僕自身の経験と英語教師の木村達哉氏が推奨する勉強法をベースにしている。木村氏の方法で勉強した生徒は、全国高校生英語ディベート大会で優勝するほど英会話力が向上した*という。

こう書くと難しそうだと思われるかもしれないが、ここで目指すのは大会優勝ではないので、中学英語を中心にしたシンプルな方法となっている。

僕が英会話を覚えるために実践した方法も木村氏の勉強法に近いのであわせて紹介していく。

 

 

3 つの目標

「英会話を覚えたい」といったあいまいな目標では努力の方向性がはっきりしない。目標は次の 3 つだ。

 3 つの目標
  1. 基本的な単語が口からパッと出る
  2. 中学レベルの英文が組み立てられる
  3. 相手の言葉が聞きとれる

1. 基本的な単語が口からパッと出る

英会話で最初にぶつかる壁は、口から単語が出てこないことだ。

単語を見たり聞いたりしたときには意味がわかるのに、日本語から英単語がすぐに思い出せないというケースが意外に多い。たとえば、「おなかって英語で何だっけ?」「オススメって何ていうの?」という具合だ。英語をスムーズに話すためには、0.3 秒で単語が出てこなければならない。引き出しが多くても開かなければ意味がないのである。

そのため、基本的な単語が口からパッと出ることが目標の 1 つとなる。

ちなみに、このような自分で使える単語をアクティブボキャブラリー、知っているだけの単語をパッシブボキャブラリーという。アクティブボキャブラリーを増やすことが 1 つ目の目標である。

2. 中学レベルの英文が組み立てられる

単語を正しく組み立てて初めて英文になる。そこで必要になるのが英文法だ。

しかし、無理して難しい高校英文法まで覚える必要はない。日常会話の大半は中学英語でできている。そのため、中学レベルの英文法で英文が組み立てられることがもう 1 つの目標となる。

 

1 つ目と 2 つ目の目標は「スピーキングスキル」を付けるための目標になる。英検2級の面接レベルの英語ならこの 2 つで余裕で話せる。英語が口から出ない場合は、これらができていないということだ。

3. 相手の言葉が聞きとれる

英語を一方的に話すだけでは会話にならないので、相手の言葉を聞きとる必要もある。つまり、3 つ目の目標は「リスニングスキル」を付けることだ。

ただし、リスニングテストと違って通常の会話では相手の言葉が聞きとれない場合は聞き返すことができる。そのため最初から完ぺきなリスニングスキルを目指す必要はない。

 

以上の 3 つを目標とする。難しい単語や文法を覚えるのはもっと先の話だ。

 3 つの目標
  1. 基本的な単語が口からパッと出る
  2. 中学レベルの英文が組み立てられる
  3. 相手の言葉が聞きとれる

 

使える中学英語を目指す

高校英語の勉強はかなり大変だ。参考書のページ数を比較すると、『中学英語をもう一度ひとつひとつわかりやすく。』は 327 ページ、『一億人の英文法』は 682 ページと約 2 倍のボリュームがある。

『一億人の英文法』は素晴らしい参考書であるし僕自身も愛用しているが、英会話の基本は中学英語なので、まずはあせらずに中学レベルの単語や文法を使いこなすことに専念したい。

ここで英会話講師アーサー氏の動画をみてみよう。
この動画では、彼自身が日本語を覚える過程で工夫した方法が説明されている。

「字幕」ボタンで日本語字幕が表示されます

アーサー氏の主張は次の通り。

  • 簡単な単語を使う
  • 簡単なセンテンス (文) を使う
  • 簡単な文法を使う

時間をかけて難しい単語や文法を思い出そうとするより、簡単な言葉を使いこなせる方が「自然な英語」になる。

時間と費用をかけずに英会話を覚えたければ、「知っているだけの高校英語」より「使える中学英語」を身につけたい。

勉強法:3 つの目標を意識して

ここからは英会話で必要になるスピーキングとリスニングの勉強法を説明する。

スピーキングの土台を作るために行うのは「クイックレスポンス」である。クイックレスポンスとは、日本語からすばやく英語をアウトプットする練習法であり、通訳者のトレーニングにも使われている。

木村氏の生徒が英語ディベート大会で優勝し世界大会に出場したときも、クイックレスポンスが大きな役割を果たしたという。

 スピーキングの土台を作る
  • 単語のクイックレスポンス
  • 英文のクイックレスポンス

1. 単語のクイックレスポンス

 目標
  1. 基本的な単語が口からパッと出る

単語のクイックレスポンスとは、単語集などの日本語を見て (聞いて) 瞬間的に単語が口で言えるように鍛える練習法だ。

リーディングなら単語を見て意味がわかれば十分だが、英会話では適切な単語をすぐに思い出す必要がある。そのため、単語のクイックレスポンスで引き出しを開きやすくするのである。

「TOEIC で 800 点とれるのに英語が話せない」という人は、難しい単語を読むことはできるのに、口からは簡単な単語さえすぐに出てこない。「見てわかる」と「自分で言える」は大違いだ。

使用する単語集は何でも良いが、『夢をかなえる英単語 新ユメタン0 中学修了〜高校基礎レベル』は、クイックレスポンス専用に作られた単語集である。

本書は『新ユメタン』シリーズで最も初歩的なレベルなので単語自体の難易度は高くない。それでも日本語から即座に英語に変換するのは意外と難しい。このクイックレスポンスができなければ、会話中にも言葉が出てこないということだ。

ユメタン
『夢をかなえる英単語 新ユメタン0 中学修了〜高校基礎レベル』

 

音声を真似する

『新ユメタン』の付録 CD は「日本語 → 英単語」の順に音声が収録されているので、日本語音声が流れたらすぐに英語に変換できるようになるまで練習する。

このとき、できるだけ CD の音声を真似して発音すると良い。単語を見て自分が想像する発音と、CD から聞こえる発音には違いがあるので、変なクセを直す必要があるからだ。

耳で聞こえた通りに発音するのはちょっと恥ずかしいかもしれないが、コツとしてはちょっと大げさに発音すると良い。

僕がオンライン英会話を始めて間もないころ、ちょっとしたトラブルで講師 (アメリカ人) の音声が聞こえなくなった。仕方がないので講師はチャットボックスに書き込みながらレッスンを続行したのだが、僕はどうせ聞こえていないと思い英文を大げさな発音で読み上げていた。すると突然、チャットボックスに「発音いいね!」と表示された。こちらの音声は届いていたのだ。

悲しいことに、それまで真面目に発音しても褒められたことはなかったのに、ふざけたときには褒められたのである。今思うと、日本人の考える「正しい発音」より、恥ずかしがらずに「抑揚のある大げさな発音」をする方が耳で聞こえた音に近いのかもしれない。

その後、ある本と出会ってから発音を褒められる機会が増えはじめる。それについては後述する。

 

フレーズや熟語のクイックレスポンス

基本的な単語だけでも簡単なスピーキングはできるが、単調な英文になりがちである。そこで、

  • That's why 〜「だから〜だ」
  • In a sense「ある意味では」

のようなフレーズも使えると表現が豊かになる。

また、英語では熟語 (句動詞) が使われることも多く、カジュアルな日常会話では難しい単語より簡単な熟語の方が好まれる。

  • discover → find out 「発見する」
  • extinguish → put out 「火を消す」

このような熟語も覚えると、基本的な単語の組み合わせで色々な表現ができるようになる。頑張って難しい単語を覚えるより、熟語を使う方が会話としては自然だ。

クイックレスポンス用の熟語集には『ユメジュク』がある。ただし本書の難易度はセンター試験レベルなので、余裕がある人向けとしておく。

2. 英文のクイックレスポンス (瞬間英作文)

 目標
  1. 中学レベルの英文が組み立てられる

英文のクイックレスポンスとは、日本語の例文からすばやく英作文を行う練習法だ。今では「瞬間英作文」という呼び方が一般的になっている。

この練習を繰り返し行うことで、いろいろな英文のパターンを頭にストックできる。英語を話すときは、自分で一から英文を組み立てようとするよりも、覚えているパターンを応用して組み立てる方がずっと楽になる。何度も音読を繰り返すことで口がフレーズを覚えるので、歌い慣れた歌を無意識に口ずさむ感覚に近い。

有名な教材には、森沢洋介氏の『瞬間英作文』シリーズがある。

どんどん話すための瞬間英作文トレーニング』には中学英文法の項目別に例文が用意されている。こちらも付録の CD は「日本文 → 英文」の順に収録されているので、日本文を聞いたらすぐに英文が口で言えるようになるまで練習する。

まずはこの本を徹底的に繰り返して基本パターンを身につけると、その後のトレーニングがぐっと楽になる。

同シリーズの『スラスラ話すための瞬間英作文シャッフルトレーニング』は項目別ではなく、ランダムにさまざまな例文が用意されている。『どんどん〜』より難易度が高くなるが、より柔軟な応用力が身につく本だ。

まずは 3000 本を目指す

瞬間英作文のトレーニングでは、繰り返し回数だけでなく例文の数も重要な意味を持つ。たとえば『どんどん話すための瞬間英作文トレーニング』には、中 1 レベルの英文が 230 本、中 2 レベルが 340 本、中 3 レベルが 220 本で合計 790 本の英文が収録されているが、これでは十分な数とは言えない。

瞬間英作文の練習法を覚えたら、英語フレーズ集などを利用してなるべく多くのトレーニングをつみ重ねたい。例文数が多いに越したことはないが、およそ 3000 本あたりから英語が口から出やすくなってくるので、まずは 3000 本を目標にすると良いだろう。

英文法

「瞬間英作文」シリーズに取り組むにあたって、中学英文法の知識があやしい場合は復習しながら進めていきたい。

中学英語をもう一度ひとつひとつわかりやすく。』では、中学レベルの英文法が一通りわかりやすく解説されている。高校英語とくらべるともの足りない内容だが、中学英語を「使いこなす」ことが目標なので最初はこれくらいが丁度良い。

英文法を勉強するときは、できるだけ例文を使って瞬間英作文をすることをおすすめしたい。2 つ目の目標「中学レベルの英文が組み立てられる」を意識した勉強でないと意味がないからだ。単に本を読み進めるだけでは、これまでの勉強法と何も変わらないだろう。

 

オンライン英会話とあわせると効果大

「オンライン英会話をとにかくたくさん受ければスピーキング力が伸びる」と考えがちだが、個人的な経験では「瞬間英作文だけ」「オンライン英会話だけ」という練習よりも、瞬間英作文とオンライン英会話に並行して取り組んでいるときの方が英語が口から出やすくなる。

瞬間英作文は強力な自主トレ、オンライン英会話は実践力を養う練習試合のような関係にある。

瞬間英作文に限らず、「単語だけ」「英文法だけ」という時期を作るのではなく、他の勉強や練習と並行すると相乗効果が得られやすい。

 

例文付きの単語集

例文付きの単語集を瞬間英作文に利用しても効率的だ。

上述の『新ユメタン』にも例文が用意されているので、単語のクイックレスポンスだけでなく瞬間英作文にも利用したい。単語の意味だけでなく「使い方」まで覚えることができるからだ。

ユメタン例文
『夢をかなえる英単語 新ユメタン0 中学修了〜高校基礎レベル』

 

アプリ

iOS 用アプリの『Real英会話』は、実用的な例文が豊富に用意された人気アプリだ。

『Real英会話』には、日常生活やビジネスなどのシチュエーション別に会話形式の例文が収録されており、画面タップで例文の音声も再生される。

下の画像では英文と日本文を表示しているが、設定で英文だけを表示、または日本文だけを表示することもできる。日本文だけを表示すれば、まさに瞬間英作文の練習にピッタリだ。スマホで気軽に持ち歩けて、いつでも瞬間英作文やリスニング練習ができる便利なアプリである。

Real英会話
『Real英会話』(画像は iPad 用)

『Real英会話』の大きな特徴は、膨大な数の例文が収録されていることだ。下の画像の通り、カテゴリーが豊富に用意されている上に、各カテゴリーには数十〜数百の例文が用意されている。

Real英会話カテゴリー

『どんどん話すための瞬間英作文トレーニング』は英文法の項目別なので英文法の勉強に合わせやすく、『Real英会話』はカテゴリー別なので「自分が使いたいフレーズ」を見つけるのに向いている。

例文数が多くすべてに目を通すのは大変なので、自分にとって身近なカテゴリーから攻めていくと良いだろう。

App Store リンク: Real英会話 - LT Box Co., Ltd.

 

3. リスニング

 目標
  1. 相手の言葉が聞きとれる

スピーキングだけでは会話にならない。相手の話を聞いて理解するためにはリスニングも必要だ。

僕はこれまでいろいろなリスニング教材を試したが、最も効果があったと実感したのは、瞬間英作文シリーズの著者、森沢洋介氏の『音読パッケージトレーニング』シリーズだ。

特にこの「ぐんぐん英語力がアップする音読パッケージトレーニング 中級レベル」は、すべての例文がコンパクトなサイズにおさまっていて非常に利用しやすい。中級レベルと言ってもそれほど難しくはなく、それでいて繰り返し練習した後の到達レベルは高い。僕は TOEIC で 900 点を超えるまでこの本を利用していた。

本書が難しく感じる場合はもう少し難易度の低い教材を使うことになるが、その場合でも「音読パッケージ」の練習法に従うことをおすすめしたい。

「音読パッケージ」とは、一般に効果があると言われている

  • 音読
  • リピーティング
  • シャドーイング

この 3 つを徹底的に繰り返す練習法である。具体的な手順は同書の序盤で詳しく説明されているので必ず熟読してほしい。各例文で何十回も繰り返しトレーニングするのでかなりハードだが、効果は抜群だ。

音読パッケージが効果的な理由は、「リピーティング」によるところが大きいのではないかと僕は考えている。
リピーティングとは、ある程度の長さの英文を一時的に記憶してから音読する練習法だ。これは短期記憶をかなり使う。そのため、何度もリピーティング練習をすることで、無意識下で英語フレーズが長期記憶に移動しているように感じる。リピーティングはとても頭を使うので、それに比べれば「シャドーイング」は簡単だ。

また、前章で紹介した「瞬間英作文」も CD を使って練習することでリスニング力がアップする。この CD を単なるおまけと考えてまったく使わずに捨ててしまう人もいるかもしれないが、それを捨てるなんてとんでもない。

短い例文の音声を何度も聞くことで英文のパターンが脳にストックされ、英語をかたまりとして聞きとる力が付く。英語のリスニングは、単語を一つ一つ聞きとっているわけではなく、かたまりごとに脳内のストックと照合して聞きとっているのだ。

 

会話形式の教材を使って

究極の英語リスニング Vol.1』は、例文が会話形式で構成された単語・熟語集である。本書は『究極の英語リスニング』シリーズで最も難易度が低く初級者向けとなっている。同シリーズは Vol.2、Vol.3 と難易度があがるので、自分にあったものを見つけやすい点が特徴である。

究極の英語リスニング
『究極の英語リスニング Vol.1』

英単語・熟語ダイアローグ Basic1200』も例文が会話形式の単語・熟語集だ。これらの本は CD を使ってリスニング練習をしながら単語や熟語も覚えることができるので効率的だ。また、我々は英会話を身につけたいのだから、会話形式のリスニング練習は理にかなっている。

英単語 熟語ダイアローグ Basic1200
『英単語・熟語ダイアローグ Basic1200』

DUO 3.0

DUO 3.0』もリスニング練習に使える単語集だ。一部の例文は会話形式になっている。

リスニング用 CD は別売となっており『基礎用』と『復習用』の 2 種類がある。『基礎用』CD は「日本語 → 英語」の順に収録されているため、瞬間英作文にも利用できる。『復習用』CD には英文だけが収録されている。

僕はよくウォーキングをしていた時期があって、『基礎用』CD を iPod に入れて瞬間英作文をしながら歩いていた。英文をある程度覚えてしまえば本を見なくても聞きとれるようになるので、運動中にも瞬間英作文やリスニング練習ができて効率的だ。

 

相手の言葉が聞きとれないときは

会話では必ずしも一回で完ぺきに聞きとる必要はない。

聞きとれない場合はもう一度話してもらったり、ゆっくり話してもらうこともできる。

 聞きとれないときのフレーズ
  • もう一度言ってください。
    • Can you say that again, please?
    • Pardon?
  • 簡単な英語で言ってもらえますか。
    • Can you use easy English, please?
  • もっとゆっくり話してもらえますか。
    • Can you speak more slowly?
  • 別の言い方でお願いします。
    • Can you say that again using different words?

発音の独学は難しい

発音に関しては、独学での上達は難しいと僕は考えている。練習自体は一人でもできるが、オンライン英会話などで講師に確認してもらわないと、正しく発音できているかどうか判断できないからだ。そのため、発音は自主トレとオンライン英会話で並行して練習することが望ましい。

一人でできる練習としてまず役に立ったのは『英語の発音が正しくなる本』と『フォニックス発音トレーニングBOOK』だ。

フォニックス発音トレーニングBOOK
『フォニックス発音トレーニングBOOK』

これらの本と CD で、母音や子音を発音するときの「口の形」や「舌の使い方」を学ぶことができる。

しかし、口や舌の使い方だけをどんなに頑張ってもネイティブのような独特の音にはならない。それは日本人と英語ネイティブでは喉 (のど) の使い方に違いがあるからだ。

下の動画でアーミー・ハマー (男性俳優) の声を聞いてほしい。喉の奥で反響するような声がわかるだろうか。

この声は口や舌の使い方だけで出せるものではなく、喉の使い方にコツがあって、練習には時間がかかるがコツをつかめば日本人でも出せるようになる。面白いことに、この発声法で日本語の文章を読むと、まるで外国人が喋るような独特の日本語になる。これについて詳しく解説しているのが『英語喉 50のメソッド』だ。

数年前、僕がオンライン英会話を始めたときは発音が通じないことが多かった。そんなときに『英語喉』を見つけて、その練習法をしばらく実践すると、講師たち (ネイティブ) から「発音が良い」と褒められることが多くなった。留学経験のない僕にとって、この褒め言葉は本当に嬉しいものだ。

また、現在利用しているオンライン英会話では、講師はフィリピン人だが発音がきれいな人も多く、発音レッスンも用意されている。自分では気付かないミスや微妙な違いを指摘されるので、これもかなり役立っている。

 

ここまでのまとめ

クイックレスポンスはアウトプット力を付けるのにとても効果的だ。

英語の勉強というと、「最初は単語を暗記して、次に英文法書を読んで・・・・・・」というふうに考えがちだが、スピーキング力を伸ばすためには最初からアウトプット練習をかねた勉強をする方が合理的だ。

ただし、瞬間英作文は「覚えた英文を思い出すだけ」という単純作業になりかねない。瞬間英作文をやっているのに英語が話せない人はこのパターンだ。練習した例文だけスラスラ言えるようになっても、応用力がつかなければ意味がない。

そこで、次の章からは応用力をつける方法として以下の 2 つを説明する。

  • 一人でできるスピーキング練習法
  • 実践的な練習法

 

一人でできるスピーキング練習法

一人でできるスピーキング練習法

ここまでに説明したのは、知識を付けて英会話の土台を作る勉強法だ。ここからは、身につけた知識を使う練習法について説明する。

クイックレスポンスや瞬間英作文を練習すると、与えられた日本文に対応する英文をアウトプットしやすくなる。しかし、これだけでは十分ではない。会話で必要なのは、自分の考えを英語でアウトプットすることである。

考えをアウトプットする練習にはオンライン英会話のレッスンが役立つが、レッスンによっては「これ、講師がいなくても一人で練習できるだろ」と思うものも多い。ここでは、そのような「一人でできるスピーキング練習法」を簡単に紹介する。

 一人でできるスピーキング練習法
  • 説明
  • コメント
  • ひとりごと
  • 一人二役

説明

オンライン英会話でよくあるのは、何かを英語で説明するというものだ。講師に「あれは何?」「これは何?」といろいろなことを質問され、英語で説明させられる。

たとえば「どんな映画が好き?」と聞かれてタイトルを答えると、必ずと言って良いほど「どんな映画?」と聞かれる。ここで、映画の内容を簡単に英語で説明することになる。

これは講師がいなくても一人で練習できる。自問自答すれば良いだけだ。

  • 適当な写真やイラストを見て内容を説明する
  • 今日のできごとを説明する
  • 趣味や好きなことを説明する
  • 単語の意味を説明する
  • 読んだ記事の内容を英語で要約する

このように、いろいろなものごとを英語で説明するのである。

また、英検の過去問が公式サイトで公開されており、回答例もあるので練習に利用しやすい。(英検2級二次試験)

コメント

「コメント」とは、ブログや動画にコメントを付けるように、何かを見たり読んだりした感想を英語でコメントする練習だ。

  • 面白かった
  • 役に立ちそう
  • 得るものがなかった

何かを見たときには多かれ少なかれ自分の感想があるはずなので、それを英語でつぶやけば良い。

上述の「説明」は事実の説明だが、「コメント」は自分の考えを英語でアウトプットする練習である。

ひとりごと

「ひとりごと」は、自分の考えや思いついたことを英語でつぶやく練習だ。上述の「コメント」と「説明」も広い意味ではこれに含まれる。

  • 道を歩いていて目に入ったものを英語で説明する
  • 自分の行動を英語で実況する
  • 朝起きてすぐに今日一日の予定を英語でつぶやく
  • 食事の感想を英語でつぶやく

オンライン英会話でも、「週末は何したの?」「来週の予定は?」などとよく聞かれる。このように、誰かに自分の予定を話す感覚でひとりごとをつぶやけば良い。

「ひとりごと」はいつでもどこでもできる練習法だ。

一人二役

英会話のレッスンでは「ロールプレイ」という練習がある。たとえば、レストランのウェイター役と客の役を 2 人で演じることで、実践に近い会話の練習をするというものだ。役割は何でも良い。

  • 駅までの道を聞く人と教える人
  • ホームステイ先の家主とゲスト
  • 仕事を教わる後輩と教える先輩

このようなロールプレイは一人二役で練習できる。

また、特に役割を決めず、一人二役でただの雑談をするだけでも効果がある。

 

実践的な練習法

ここからは実践的な練習法として、実際に他人と英語でコミュニケーションをはかる練習について説明する。
他人が関わるので厳密には「独学」とは言えないが、英会話は他人と話すことが目的なので避けては通れないだろう。

「一人でできるスピーキング練習」でもアウトプットの練習はできるが、自分の英語が正しいかどうかの判断が難しい。そのため、他人に聞いてもらう (読んでもらう) ことが重要な意味を持つ。

 実践的な練習法
  • オンライン英会話
  • チャット
  • 日記 (Lang-8)

オンライン英会話

オンライン英会話

低コストで英会話を練習するにはオンライン英会話が本当に便利だ。

オンライン英会話の利用法としては、講師に全部ゆだねるという受け身な感覚ではなく、独学で覚えたことを練習する場としてとらえた方が良い。練習試合のようなものである。

たとえば、いつも同じような表現ばかり使うのではなく、間違えても良いので新しく覚えた単語や表現を使ってみる。自分で使ったことのある表現は記憶に残りやすいので、いろいろな表現をどんどん使っていきたい。

 

リスニング力アップ

オンライン英会話では、講師は何を説明するにもすべて英語だ。日本語が話せる講師を雇っているケースもあるが、僕はまだそのような人にあったことはないし、必要もないと考えている。

講師の説明を理解するには集中して英語を聞きとろうとする姿勢が必要になり、その姿勢がリスニング力アップにつながるからだ。

知人の高校生の話によると、オンライン英会話で毎日練習して英検準1級を受験したら、リスニングパートが全問正解だったという。リスニング対策と同時に二次試験 (面接) 対策にもなるのでとても合理的だ。

 

相性の良い講師を

講師も人間なので、人によって性格や方針がかなり違う。オンライン英会話にはいろいろなカリキュラムが用意されているが、マンツーマンレッスンなので結局は講師個人の性格や能力に大きく左右される。

たとえば、少々間違えても伝わればオーケーという方針の人もいれば、間違いをきっちり直す人もいる。雑談が多い人もいれば、まったく脇道にそれない人もいる。誰が正しいというわけではなく、自分に合うかどうかの問題だ。そのため、いろいろな講師のレッスンを受けて、自分と相性の良い人を何人か見つけることをおすすめしたい。

僕のお気に入りの講師は、こちらの発言をひと通り聞いた後で、間違いを指摘するだけでなく「このような表現の方が自然な英語になる」といくつかの表現を教えてくれるし、文と文の自然なつなげ方も考えてくれる。そのため、たくさん間違えるほど得るものも多い。また、発音のおかしい点を指摘してくれるのもありがたい。

 

「気づき」が鍵

表現にしろ発音にしろ、自分で正しいと思い込んでいることは誰かに指摘されるまで気付かないものだ。一例を挙げると vacation という単語を何の疑いもなく「バケーション」と発音しがちだが、どちらかというと「ベケイシュン」に近い音だ (音声)。面白いことに、一度気付くとそれまでずっと気にしていなかったことが急に目につく (耳につく) ようになり、「もっと早く教えてよ!」と言いたくなってしまう。

独学で利用したリスニング CD も、このような「気づき」を得た後で聞き返すと、まるで違う音に聞こえてくる。

断言するが、オンライン英会話には、独学では得られないものがたくさんある。

 

予習より復習

レッスン開始前に予習をしておくと進行が楽になる。1 レッスンは 25 分程度なので、その日にやりそうな範囲を予習するのは簡単だ。

しかし、どちらかというと復習に時間をかけた方が良い。レッスン中には「気づき」や得るものが多いし、うまく英語で言えなかったことを調べて覚えるのもレッスン後でないとできないからだ。

わずか 25 分のレッスンでも結構疲れるので終了後には何もする気が起きないかもしれないが、予習より復習をに力を入れるべきだろう。

 

QQEnglish

僕が現在利用しているサービス、有名な「カランメソッド」目当てで開始した。今では発音レッスンや日常英会話レッスンなど、さまざまなレッスンを受講している。

QQEnglish は講師全員に国際資格 TESOL の取得を徹底しており、全体的に講師の質が高い。「量より質!」な人は無料体験レッスンだけでも試してほしい。

 

QQEnglish
QQイングリッシュ

NativeCamp

月額 4,950 円でレッスン受け放題ということで話題のサービス。時間に余裕があり、とにかくたくさん練習量をこなしたい人には都合が良いだろう。

時間とやる気があれば、留学並みの英語漬け生活が可能になるサービスだ。短期留学でも 20 万円の費用がかかることを考えれば超低コストと言えるだろう。

 

NativeCamp
月額4950円でレッスンが24時間受け放題!

 

フレーズ集

オンライン英会話すぐに使えるフレーズ』には、その名の通りオンライン英会話で使いやすいフレーズがまとめられている。

自分に必要そうなフレーズを覚えるかメモに書いておくと、いざというときに役立つだろう。また、瞬間英作文の教材としてこのようなフレーズ集を利用すると実用的だ。

 オンライン英会話で使えるフレーズ
  • こちらからかけ直します。
    • I will call you back.
  • 何かの不具合のようです。
    • Something seems to be wrong.
  • 簡単な言い方を教えてください。
    • Please tell me an easy way to say that.
  • その単語のスペルを教えてください。
    • How do you spell that word?
引用:『オンライン英会話すぐに使えるフレーズ』

チャット

チャット

僕はオンライン英会話を始める前、お金をかけずに英語の練習がしたかったので海外のチャットをよく利用していた。そのころはまだ音声で会話をする勇気はなかったのでテキストチャットだ。

チャットでネイティブ・非ネイティブ問わず世界各国のいろいろな人と趣味や他愛のないことをやりとりした。多くの人は非ネイティブだったので、英語が世界共通語であることを実感した。

 

オンライン英会話との違い

チャットは会話と比べてゆっくり考えてから入力できる。相手の言葉を耳で聞きとる必要もないので比較的初心者向けだ。相手の言葉のわからない箇所は、コピペして「これどういう意味? (What's the meaning of this?)」とでも聞けば良い。

また、オンライン英会話よりもリアルな英語表現に触れやすい点も特徴の一つだ。僕は不勉強だったため、I have got が I have と同じ意味になることをチャットで初めて知った。数年前のことだが今でもよく覚えている。

こちらが英語勉強中だと伝えておけば、スラングや略語などを使わずに簡単な英語で書いてくれる場合があるし、教えたがりの人はこちらの間違いを直してくれたりもする。

たとえばビデオ通話で相手の画面に映っているものを見て、「それ何?」と聞くつもりで僕が「What is it?」と言うと「it じゃなくて that な」と指摘された。親切な人はどこにでもいるものだ。

 

外国人の友だちを作る

チャットで気が合った人とは Skype の ID を交換して、その後は Skype でのやり取りもできた。ちなみに、ポーランドなどヨーロッパの人は日本好きの人が多かった。「日本のバンドが好きでワルシャワ公演を観に行った」、「『黒執事』が好きで集めている」、「日本の高校生の制服は可愛くてうらやましい」など、熱心な日本ファンも何人かいた。

チャットの問題点は、外国 (特にヨーロッパ) と日本では時差があるため、お互いの都合を合わせにくいという点だ。また、必ずしも相手が英語ネイティブとは限らない点にも注意したい。たとえば、ポーランドの公用語はポーランド語であり、彼 (女) らにとっても英語は外国語なので間違うことも多い。

また、イギリス人はネイティブだが日本で習うアメリカ英語とはちょっと違う。

 

Omegle

Omegle は、ランダムでいろいろな人と接続してマンツーマンで会話 (テキストチャットまたはビデオ通話) ができる無料サイトだ。

トップ画面に "Add your interests" と書かれたテキストボックスがあるので、そこに自分の趣味や好きなこと (たとえば movie など) を入力して Text ボタンまたは Video ボタンをクリックすると、同じワードを入力した人とマッチングされる。

 

Omegle
Omegle

日記 (Lang-8)

日記

僕がオンライン英会話を始める前にもう 1 つやっていたのが英語日記だ。

単なる日記なので、その日あったできごとでも、趣味や好きなことの話でも何でも書ける。英文法書や辞書も参考にしながらゆっくり書けるので、リアルタイムな英会話よりずっと初心者向けである。

英語日記は「一人でできる練習法」に含めようと思ったが、Lang-8 というサイトを利用すると話が変わる。Lang-8 は、世界各国の学習者たちがお互いに日記を添削し合う、ブログ風の無料サービスだ。

たとえば、英語で日記を書いて投稿すると、それを読んだ他のユーザ (英語ネイティブ) が添削をしてくれる。この添削は誰でも自由に行えるので、複数のユーザが添削してくれることも多い。

 

目から鱗

オンライン英会話の説明でも書いたが、自分が正しいと思い込んでいることは誰かに指摘されるまで気付かないものだ。絶対に正しいと思って書いた英文が修正されたり、もっと自然な表現を教えてもらえたりして、目から鱗が落ちることも多い。

また、こちらからも外国人の書く日本語の日記を添削することで、持ちつ持たれつの関係になる。この添削は義務ではないが、多くの人の日記を添削するほど「お返し」が返ってきやすくなるので、日本語力に自信のある人は積極的に添削してほしい。

他のユーザの日記を読んでみると、数年前にはむちゃくちゃな日本語を書いていた人が今では綺麗な日本語を書いていて驚かされる。まさに、継続は力なりである。

 

Lang 8
Lang-8

 

楽しくなれば学習が加速する

「一人でできるスピーキング練習」は、お金もかからないし恥をかくこともない。しかし、あまり楽しいものではなく「作業感」が否めない。あくまで「自主トレ」だ。

誰かと英語で話すのは緊張もするし最初は苦労も多いが、自分の言いたいことが英語で伝わるとだんだん楽しくなってくる。楽しくなればしめたものだ。

結局のところ、「楽しさ」に勝る勉強法はないのである。

 

目的別カリキュラム

ここでは、目的別の学習カリキュラムを提案する。いずれのコースもクイックレスポンスを軸とするアウトプット重視の練習である。

例にすぎないので、自由にアレンジしてほしい。

指導付き英会話コース

指導付き英会話コースは、本記事で紹介した方法にあわせて英会話を練習するコースだ。このコースにはオンライン英会話を利用しての実践練習が含まれるため、コストはかかるが達成レベルは最も高い。

 指導付き英会話コース
  • クイックレスポンス (単語、英文)
  • リスニング & 発音 & 一人でできるスピーキング練習
  • オンライン英会話

節約英会話コース

節約英会話コースは、指導付き英会話コースよりコストをおさえて英会話を練習するコースだ。オンライン英会話の代わりにチャット (ビデオ通話) を利用するため、講師のレッスンは受けられないがコストをおさえつつ外国人の友だちもできる。

 節約英会話コース
  • クイックレスポンス (単語、英文)
  • リスニング & 発音 & 一人でできるスピーキング練習
  • チャット (ビデオ通話)

ペンパルコース

ペンパルコースは、口頭ではなくテキストでコミュニケーションをはかるコースだ。リスニングや発音、オンライン英会話が不要になるため最も低コストなコースだ。

 ペンパルコース
  • クイックレスポンス (単語、英文)
  • 一人でできるスピーキング練習
  • チャット & 日記

 

注意1:細かいニュアンスまで言おうとしない

日本語で考えたことをそのままきっちり英語にするのは難しい。母語である日本語の習熟レベルの方がずっと高いので、「言いたいこと」と「言えること」に大きな差があるからだ。

最初は細かいニュアンスまで伝えようとせずに、簡単な表現で話せば十分である。

また、日本語をそのまま英語にすると不自然な表現になる場合もある。

たとえば、「〜したいと思います」を「I think I want to 〜」と言う人がいるが、そもそもこの「思います」は冗長なので「I want to 〜」だけで十分である。日本人は「I think 〜」が大好きなので、少し意識して減らすようにしたい。

日本語をきっちり英訳したがる完ぺき主義な人は要注意だ。

 

注意2:あせらない

英会話力は徐々に変化するものではない。しばらく同じ状態が続いて、あるとき階段を一段上るようにグイッと変化する。そしてまたしばらく同じ状態がつづく。これの繰り返しだ。ドラクエのレベルアップに似ている。

英語力の変化

努力しているのに変化が感じられない時期が続くが、あせらずに経験値を稼いでいきたい。

 

おわりに:金欠は工夫で補う

金欠は工夫で補え

今回は、なるべく低コストで英会話を身につけるための英語勉強法を紹介した。

僕自身、英語学習にはなるべくお金をかけないようにしているので、無料サービスや Web サイトなどをよく利用している。本を買う余裕がなければ図書館に行けば良い。

今回紹介した練習法の中で、オンライン英会話に関しては独学とは言いにくいが、独学では得られない「気づき」がとても多いので本当におすすめだ。

お金がなくても無料で外国人と音声通話できるサイトやネットゲームもたくさんある。相手は専門の講師ではないので過度な期待はできないが、金欠は工夫次第でなんとかなるものである。