猫でもわかる 秘密の英語勉強会

英語の前置詞をイメージで覚える勉強会

英語の前置詞って何だろう?

うーん・・・・・・。

どうしたのシンちゃん、変な声だして。

あ、ミサさん。

最近英語の勉強をしているんですけど、いろいろと分からないことがあって・・・・・・。

分からないことって?

たとえば、前置詞っていうのがピンとこないんです。動詞や名詞はまだ分かるんですけど・・・・・・。

動詞や名詞は日本語にもあるけど前置詞はないからね。確かにちょっと分かりにくいよね。

父さんには「英語ができないなら帰れ」って言われるし・・・・・・。

状況がさっぱり分からないわね。

逃げちゃダメだ逃げちゃダメだ・・・・・・。

やめなさい。

ダメなのね、もう。

レイ、いたんだ・・・・・・。レイは英語得意なの?

普通。

ああ、そう・・・・・・。

とにかく、辞書で調べても1つの単語にいろんな意味があって覚えるのが大変なんです。

名詞なら形を思い浮かべやすいのに、前置詞はいろんな意味を暗記しないといけないんですよね?

いや、前置詞にも基本的なイメージがあるんだよ

前置詞のイメージ?

そう、たとえば in には「空間の中に入っている」イメージがあるし、on には「表面にくっついている」イメージがあるの。

その基本イメージから派生していろんな意味が生まれているんだよ。

え? 空間の中に入っているとかくっついているとかどういうことですか?

今たまたまスケッチブックを持ってるから描いてみる。

あら、私も色鉛筆セットを持ってるからちょうど良かった。これを使って。

どんな偶然だよ。

描いた。

In
in
On
on

そうそう、そんな感じだね。

なんでこれがいろいろな意味を持つ in や on のイメージになるんですか?

あと、on は「〜の上」じゃないんですか?

えっと・・・・・・やっぱりきちんと一つ一つ説明していった方がいいかな。

じゃあ、今度みんなで勉強会をしましょう。

ミサさんが教えてくれるんですか?

うん。私こう見えても学生時代は結構あれだったのよ。

そう。

あれって何だろう?

じゃあ今度の休日にみんな集まってね。

前置詞は前に置くもの

イカリ君、非常招集。

イカリじゃなくてシンね。全然違うからね。

そういえば今日は勉強会の日だっけ。

先、行くから。

ちょ、待てよ!

 

- 数分後-

 

みんな集まったね。じゃあさっそく始めよう。

よろしくお願いします、ミサ先生。

まずは前置詞の働きについて説明するよ。

前置詞っていうのは基本的に「名詞や代名詞の前に置くもの」なのよ。

基本的にってことは例外もあるんですか?

まあそういうことなんだけど、まずは名詞や代名詞の前に置くものと考えてちょうだい。

前置詞を置くとどうなるんですか?

「前置詞 + 名詞 (代名詞)」で形容詞的な働きをしたり副詞的な働きをしたりするの。

形容詞的とか副詞的な働きって?

つまり説明を加えるってこと。

たとえばこんな感じ。

The cat is sleeping in the box.

猫が箱の中で眠っている。

猫が眠っている場所が「箱の中」というふうに具体的に説明を加えているでしょ。

in the box のように「前置詞 + 名詞 (代名詞)」の形にすることで説明を加えるための働きをしているの。

次の例文も見て。

 

The cat is sleeping on the box.

猫が箱の上で眠っている。

in を on に変えると「箱の中」ではなくて「箱の上」になるよ。

描いてみた。

In the box
in the box
On the box
on the box

前置詞によって猫と箱の関係が変わるんですね。

そう。だから状況によって前置詞を使い分ける必要があるの。

ちなみに前置詞の後ろに置く単語のことを前置詞の目的語っていうんだよ。

それ覚えた方がいいですか?

無理に覚えなくてもいいけど知っておくとちょっと便利だよ。

前置詞の目的語に代名詞を置くときは目的格にする必要があるからね。

代名詞の目的格?

こういうの学校で習ったでしょ。

代名詞
代名詞

ああ、この表の me とか him とか her とかが代名詞の目的格ですね。

そう、前置詞の目的語だから目的格にするの。to me とか for her って具合にね。

ところで「前置詞のイメージ」の話は?

ではここからが本番。前置詞のイメージを一つ一つ説明していくよ。

僕たちの勉強会はまだ始まったばかりだ!!

(つづく)

 

登場キャラクター

シン
英語が苦手な少年。嫌なことからすぐ逃げたがる。

ミサ
英語を教えてくれることになった近所のお姉さん。

レイ
シンの同級生。自分のことをロボットか何かのパイロットだと思っている。