(※ 本記事は数年前に他のブログで書いた記事に修正を加えたものです)
『The Engineer's Thumb
今回は、ペンギンリーダーズの短編集『SHERLOCK HOLMES SHORT STORIES』に収録されている『The Engineer's Thumb』を紹介します。
Penguin Readers: Level 5 SHERLOCK HOLMES SHORT STORIES | |
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あらすじと感想
ある日、開業医であるワトソンの家に、片手にハンカチを巻き付けた若い男がやってきます。その男は水力技師のヴィクター・ハザリー。ハンカチが血に染まり、顔色も優れません。
ハザリーがハンカチをほどくとそこには親指が無く、親指があるはずの場所が真っ赤になっています。それは、軍医経験のあるワトソンでさえ身震いするほどの光景でした。ハザリーに話を聞くと、鋭い刃物で切りつけられたと言います。
警察には信じてもらえないほど異常な出来事があったとハザリーが言うので、二人はホームズに相談するため、ベイカー街のホームズの下宿を訪れます。ハザリーの身に、一体どのような出来事があったのでしょうか。
本作品では、分詞構文や "must have ..." (〜したに違いない)などの高校レベルの文法が見られました。英文法の参考書で勉強するだけでなく、このように実際に使われている英文にたくさん触れることで記憶に残りやすくなります。
話はそれますが、僕は数年前に映画『幸せのちから』で、ウィル・スミスが "He must've had on some really nice pants." と言ったときに、「あ、must have だ」と思ったのを今でも覚えています。勉強ではないことが意外と勉強になるものです。
この動画の2分40秒あたりです。やむを得ない事情で就職面接にラフな格好で来てしまい、「面接にシャツも着ず現れた男を私が雇ったら君はどう思うだろう」と聞かれ、「よほど良いズボンだった」と機転の利いた返事をして険悪なムードが好転します(このジョークの意味分かりますか?)。ここのやり取りは一番好きなシーンです。好きなシーンは台詞を真似したくなりますし、真似することで記憶に残ります。以前からマンガやペーパーバックを多読用に薦めていますが、好きなシーンがあればどんどん真似して覚えていくと良いと思います。
『幸せのちから』は実話を元にしたとても良い映画なので、何度も繰り返し観ました。興味があればご覧ください。
幸せのちから (字幕版) | |
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翻訳本
『The Engineer's Thumb』の日本語翻訳版は『技師の親指』。『シャーロック・ホームズの冒険』に収録されています。原文が難しく感じる場合は翻訳本と合わせて読むことをお勧めします。
シャーロック・ホームズの冒険 | |
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