猫でもわかる 秘密の英語勉強会

映画『プラダを着た悪魔』を観ながら英語勉強会

今回は映画『プラダを着た悪魔』を観ながら英語を勉強しよう。

約 10 年前の映画ですね。どんな話ですか?

これは、ジャーナリスト志望でファッションには興味がない主人公が有名ファッション雑誌のアシスタントとして就職したんだけど、悪魔のように厳しいボスの元で大変な思いをしながら頑張っていく話だよ。

ファッションに興味がないのにファッション雑誌の仕事をするんですか。

『プラダを着た悪魔』を観ながら英語勉強会

プラダを着た悪魔

まずは、映画で外国語が上達するシネマ作戦のおさらいから。

 シネマ作戦とは

説明しよう。シネマ作戦とは映画好きの情熱を英語力に変換する勉強法である。

英語に限らず、映画やアニメで外国語を覚える人は少なくない。方法は次の通り。

シネマ作戦

単語を変える練習は「パターンプラクティス」とも呼ばれ、実績ある練習法として古くから知られている。

好きな歌を覚えるように、映画を観ながら好きな台詞を繰り返し音読するのがポイントだ。

ここからは映画の台詞をたくさん取り上げるけど、無理に全部覚えようとしなくていいからね。とりあえず、こんな台詞もあるんだということだけ抑えて、好きな台詞に絞って練習するといいよ。

『プラダを着た悪魔』

 エミリーがアンドレアに

We need someone who can survive here.

必要なのはここで生き残れる人。

who は関係代名詞で who can survive here 「ここで生き残れる」が直前の someone に説明を加えて「ここで生き残れる人」となる。survive は「生き残る」という動詞だね。

 エミリーがアンドレアに

I will pretend you did not just ask me that.

今の質問は聞かなかったことにする。

pretend は「ふりをする」という動詞だから、直訳すると「あなたが私にその質問をしなかったふりをする」となる。

 アンドレアがエミリーに

What makes you think I'm not interested in fashion?

なぜ私が (ファッションに) 興味ないと思うんです?

What makes you think 〜? を直訳すると「何があなたに〜と考えさせるのか?」となるので「なぜ〜と考えるのか」という意味を表している。この make は使役動詞で make + [人] + [動詞の原形] で「[人] に〜させる」。

「何が〜させるのか?」って英語特有の言い回しですね。

なぜ私がファッションに興味ないと思うんです?

What makes you think Im not interested in fasshion

さすがにタンクトップで面接には行かないだろ。

 ナイジェルがエミリーに

She's not supposed to be here until 9.

出社は 9 時以降のはずだったろ。

be supposed to 〜 で「〜することになっている」とか「〜するはず」という意味。直訳すると「9 時まで彼女はここにいるはずはない」となるね。

 ミランダがエミリーに

I don't understand why it's so difficult to confirm appointments.

予約を確認するのがそんなに難しい仕事かしら?

why が名詞節を作って understand の目的語になっている。it's so difficult to 〜 で「〜するのがそんなに難しい」。confirm は「確認する」。直訳すると「なぜ予約を確認するのがそんなに難しいのかわからない」となる。

 ミランダがエミリーに

I wonder if she's lost any of that weight yet.

彼女は出産後痩せたかしら?

I wonder if 〜 は「〜かしらと思う」。she's は she has の略、lose weight は「やせる」。

 ミランダがアンドレアに

That's all.

以上よ。

話すことはこれで終わり、という意味の「以上よ」。『プラダを着た悪魔』にはこの台詞が何度も出てくるよ。

 アンドレアがミランダに

I don't know that much about fashion but I'm smart.

ファッションの知識もありませんが頭はいいです。

that much は「そんなにたくさん」という意味なので「ファッションについてそんなには知らない」となる。

ファッションの知識もありませんが頭はいいです。

I dont know that much about fashion but Im smart

1 ミリも賢そうに見えないんだが。

 アンドレアがミランダに

My name is Andy. Andrea, but everybody calls me Andy.

名前はアンディ。アンドレアですが、皆アンディって呼んでます。

call A B で「A を B と呼ぶ」。

 ミランダがアンドレアに

Oh, okay. I see. You think this has nothing to do with you.

ああ、なるほど。あなたには関係ないと思ってるのね。

I see は「なるほど」。この see は「理解する」という意味だね。have nothing to do with 〜 は「〜と何の関係もない」という意味。

 アンドレアがネイトに

I just have to stick it out for a year.

1 年はあそこで我慢する。

stick out は「最後までやる」とか「我慢する」という意味。

 ミランダがアンドレアに

Get me that little table that I like at that store on Madison.

マディソンの店で見かけて気に入ったテーブル買っておいて。

get + [人] + [物] で「[人] に〜を買う」。table の後の that は関係代名詞で、that 以下が table に説明を加えて「マディソンの店で私が気に入ったテーブル」となる。

 アンドレアがミランダに

I really did everything I could think of.

本当にあらゆる手を尽くしました。

everything と I の間に関係代名詞が省略されていて、I could think of 「思いつくこと」が everything に説明を加えて「思いつくことすべて」となる。

 ナイジェルがアンドレアに

You still don't get it, do you?

まだわかってないな。

get it は「理解する」。文末の do you? は付加疑問文で「〜だよね?」となる。You don't get it, do you? というフレーズは「わかってないね」という意味でよく使われるよ。

 エミリーがアンドレアに

This is of the utmost importance.

これが一番大事なこと。

utmost は「最高の」。of importance は important と同じ意味で「重要な」となる。

 ネイトがアンドレアに

Whatever. It's your job.

好きにしろ。きみの仕事だ。

話し言葉の Whatever は「好きにしろ」とか「何でもいいよ」という意味。

 エミリーがアンドレアに

She was supposed to arrive after Miranda left.

入れ違いで到着のはずだったのに。

これも be supposed to だね。She was supposed to 〜 で「彼女は〜するはずだった」。直訳すると「ミランダが去った後で彼女は到着するはずだった」となる。

be supposed to もよく目にしますね。

うん、どんな作品にも必ず 1 回は出てくるほどの頻出フレーズじゃないかな。

 ネイトがアンドレアに

You look really pretty.

きみはすごく綺麗だ。

この look は「見える」という意味で You look 〜 で「きみは〜に見える」。pretty は日本語の「可愛い」と解釈されがちだけど、どちらかと言うと「綺麗」の方がニュアンスが近いよ。

 アンドレアがサイモンに

I am out of excuses.

もう言い訳がなくなった。

out of は「〜がなくなって」、名詞の excuse は「言い訳」という意味になる。

 アンドレアがミランダに

But what if this isn't what I want?

でももしこの世界を望んでいなかったら?

what if 〜 は「もし〜だったらどうなるか」。後半の what は名詞節を作っていて what I want で「私が望むこと」となる。

 グレイグがアンドレアに

You must have done something right.

良い仕事をしたんだね。

must have + [動詞の過去分詞] で「〜したに違いない」。実際に自分で見たわけではないけど、そのように信じているということだね。「必需品」という意味の must-have と混同しないように注意。

 


 

ジャーナリスト志望なのにファッション関係のアシスタントでしかも超ハードワークという環境にいながらも、前向きに頑張っていく姿が良かったですね。

色々な点で主人公や周りの人たちの変化が描かれていて面白かったね。今回も台詞を全部覚えるのは無理だから、まずはお気に入りの台詞で練習すると良いよ。

例文引用
映画『プラダを着た悪魔』

登場キャラクター

シン
英語が苦手な少年。ミサから英語を教わっている。

ミサ
英語を教えてくれる近所のお姉さん。

レイ
シンの同級生。絵を描いて勉強会のサポートをしている。