今回は英語フレーズ「not A but rather B」の意味と使い方を勉強しよう。
このフレーズは何となく見たことある気がします。
たぶん「not A but B」を見たことがあるんじゃないかな。
「AではなくむしろB」
まず先に基本的なパターンから紹介すると、not A but B が「AではなくてB」という意味になる。例文を見てみよう。
She is not my mother but my aunt.
彼女は私の母ではなく叔母だ。
This is not a pen, but a pencil.
これはペンではなく鉛筆だ。
A を否定した後に「そうではなく B だよ」と言っているんですか。
そうだね。また、このパターンでの A と B には同じ仲間のもの、つまり A が名詞なら B にも名詞、A が形容詞なら B にも形容詞が入るのが基本。
上の例文は A と B がどちらも名詞だね。次の例文も A と B が同じタイプのものであることを確認して。
He is not swift but sure.
彼はやることは速くないが確実だ。
It’s not what you say, but how you say it.
ものは言いよう (ことわざ)
[例文3] は A と B がどちらも形容詞。
[例文4] は A が what you say 「何を言うか」、B は how you say it 「どのように言うか」となっていて、どちらも名詞節になっているよ。
「何を言うかではなくどのように言うか」で「ものは言いよう」となっているのか。
そう。そして今回の本題に入るけど、not A but rather B は「AではなくむしろB」という意味。
rather は「(〜よりも) むしろ」という意味で使われる単語なので、A と B を対比して「AよりもむしろBだ」と言っているんだよ。
We are not singers, but rather rappers.
私たちは歌手ではなく、むしろラッパーだ。
Try not to become a man of success but rather to become a man of value.
成功者ではなく価値のある男になろうとしなさい。
このように not A but rather B は「AではなくむしろB」という意味になる。
[例文6] は A に to become a man of success、B に to become a man of value が入っているよ。
「a man of 〜」については以前にも勉強したけど、a man of success は「成功者」、a man of value は「価値のある男」という意味。
これも A と B が同じタイプなんですね。
「not only A but also B」
ついでにもう1つのフレーズを見てみよう。
not only A but also B は「AだけではなくBも」という意味。
基本パターンの not A but B 「AではなくてB」は A を否定していたけど、「AだけではなくBも」ということはどちらも否定していないんですか。
そう、not only A は「Aだけでなく」という意味なので、A を否定しているわけではなく「A も B も」ということだね。例文を見てみよう。
He has not only a cat, but also a dog.
彼は猫だけでなく犬も飼っている。
She speaks not only Japanese but also English.
彼女は日本語だけでなく英語も話す。
That's not only big, but heavy.
それは大きいだけでなく重い。
[例文9] のように also を省略して not only A but B という場合もあるけどこれも同じ意味だよ。
not 〜 but 〜 パターンには色々あるんですね。
[3] Tanaka Corpus
[6] Weblio Email例文集