さあ、今日の勉強会は・・・・・・。あれ? どうしたの?
なんかちょっと勉強する気がおきなくて。他にしないといけないことが色々あったような・・・・・・。
たとえば?
ニュースを読んだり、メールチェックをしたり、日記を書いたり。
ぜんぶ後でもできることでしょ。
いや、ほかにも色々・・・・・・えっと・・・・・・。
今考えてない? それはクリエイティブ・アボイダンスだね。
クリエイティヴ・アヴォイダンス? 何ですかそれ?
脳は変化を嫌う
Creative Avoidance (創造的回避)。つまり何かをしたくないときに「しない理由」が創造的にどんどん出てくること。
たとえば、試験前なのに勉強せずに部屋の掃除を始めたり、学校を休むための理由を色々考えたりした経験がない?
ギクッ。
このように、興味がないことや嫌いなことから逃避しようとする。これがクリエイティブ・アボイダンス。
それってただのなまけものじゃないですか。
いや、私たちの脳には「変化を嫌う」つまり「現状を維持しよう」とする働きがある。何か新しいことを始めても、すぐにやめて元の生活に戻ったりすることがあるでしょ。
ダイエットを始めてもすぐにやめたり、ジムや英会話教室に月謝だけ払って通わなかったりね。これは本能的な機能だから誰にでもあるよ。
そして、現状を維持するための理由を探そうとするの。「ジムに行かないといけない」「英会話教室に通わないといけない」などと考えながらも、無意識に休む口実を見つけようとしているんだよ。
そうなんだ。でも、どうやったら嫌なことから逃げずに立ち向かうことができるんですか?
クリエイティブ・アボイダンスとの戦い方
私が推奨するクリエイティブ・アボイダンスを克服する方法はこれ。
- クリエイティブ・アボイダンスを認識する
- とにかくやってみる
- 新しいことに挑戦する
くわしく。
クリエイティブ・アボイダンスを認識する
まずはクリエイティブ・アボイダンスを認識すること。
認識とは?
たとえば、「勉強しないといけない」「ジムに行かないといけない」などと思いながらも休む理由が頭に浮かんだときに、「これはクリエイティブ・アボイダンスなんだ」と認識する。
そうすると、実はたいした理由ではないと気付くことができるよ。
勉強前に部屋の掃除がしたくなったときとか?
そうそう。客観的に見つめることで、部屋の掃除はそれほど優先度が高くないって気付くでしょ。そして「本当に優先度の高いことは何か」を考えるの。
このように、「休む理由」や「しない理由」が頭に浮かんだときに、それがクリエイティブ・アボイダンスであることを認識して、本当に大事なことを見つめ直すんだよ。
とにかくやってみる
勉強ってモチベーションが大事ですよね? 「勉強しなきゃ」と思いながらも全然やる気がでなくって。その結果「しない理由」がどんどん出てくるんですよ。
そういうときは、「やる気」が出てくるのを待っていてはダメ。とにかく 5 分だけでもいいからやってみるといいよ。
やる気が出ないのにやるんですか?
そう。実際にやってみるとわかるけど、ちょっとだけでも始めてしまえば意外と長時間続いたりするものなのよ。
結局、一番抵抗があるのは「動き始めるとき」なので、ひとたび動き始めてしまえばそのままスルスルと進み続けることはよくあるからね。
静止摩擦力と動摩擦力みたいなものですか。
そうだね。やる気があろうとなかろうと、とにかくやってみる。それを続けることで、やる気や根性とは無関係に勉強できる「習慣」がつくんだよ。
毎日歯磨きをするのと一緒だね。やる気とは無関係な習慣になっているでしょ。
も、もちろん・・・・・・。
新しいことに挑戦する
私たちの脳は「変化を嫌う」と言ったよね。これは本能的な機能だからある意味仕方がないと言える。
この機能を変えるには「積極的に新しいことに挑戦する」のが効果的なんだよ。
たとえば、いつもと違う道を歩いてみたり、興味のないジャンルの本を読んでみたり、陶芸体験を利用したりなど、今までと違う行動パターンをどんどん試してみる。こうすることで脳が「変化」に慣れることができるの。
それで現状を維持しようとする機能を打開するんですか。
そう。まとめると、クリエイティブ・アボイダンスを認識する、とにかくやってみる、そして新しいことに挑戦する。
これらによって脳の現状維持しようとする機能、つまり、「勉強から逃避すること」に打ち勝つことができるの。
なるほど、わかりました。言われてみるとメールチェックや日記は後でもできますね。たいして重要な用事ではなかったんだ。
それでは、今日の勉強会を始めましょう。
ちょっとそのまえに LINE だけチェックさせて・・・・・・。
おい。