come の基本イメージ:視点のあるところに近づいてくる
come の基本イメージは「視点のあるところに近づいてくる」。話し手が視点を置いているところに近づいてくる感じだよ。
単純に「来る」でいいんじゃないですか?
いや、後で説明するけど「話し手が視点を置いているところ」というのがポイントなの。
視点のあるところに近づいてくるイメージ。
前回の go のイメージと比べてみて。
逆のイメージになってる。
こんなふうに、come は「ある点への動き」を表しているのに対して、前回の go は「ある点からの動き」を表しているんだよ。
来る、行く
Come here!
こっちへ来て!
Misa came to my house.
ミサが私の家に来た。
The bus is coming.
バスが来たよ。
ほら、やっぱり「来る」だ。
正確には「視点を置いているところに来る」だね。次の例文も見て。
I'll come to your house tomorrow.
明日、君の家に行きます。
あれ? 「行く」になってる。
そう、話し手のいるところに視点を置いている場合は「来る」でいいんだけど、どこか他の場所に視点を置いている場合は「行く」という意味にもなるんだよ。
[例文4] では、「君の家」に視点を置いているから、和訳すると「君の家に行く」という意味になるの。
日本語の「行く」と「来る」では逆の意味だけど、come は「視点のあるところに近づく」というイメージで考えると問題ないでしょ。
本当だ。
I'm coming.
今行くよ。
[例文5] は、たとえばお母さんに「ちょっと来て」と呼ばれたときに「今行くよ」って答えるときのフレーズだよ。
この場合は、お母さんのいるところに視点を置いているから come を使うの。
go は「視点のあるところから離れる」というイメージだから、I'm going. なんて言うと、どこかよそへ行っちゃう感じになるからね。
go は「ある点からの動き」ですね。go と come を「行く」と「来る」で覚えると混乱しちゃいますね。
到来する
Spring has come.
春が来た。
The rain always comes from that direction.
雨はいつもその方向からやってくる。
My birthday is coming.
私の誕生日がもうすぐだ。
近づいてくるイメージから「到来する」という意味もあるよ。ある時期や事柄が近づいてくるってことだね。
春が来た。
あら素敵。
〜するようになる
I came to know her well.
私は彼女のことをよく知るようになった。
They'll come to understand that we're all God's creation.
彼らは我々が皆神の創造物であるということがわかってくるであろう。
come to + 動詞で、一定期間を経て「〜するようになる」という意味。
近づいてくるイメージから、だんだんと「知るようになる」「わかるようになる」という感覚が想像できるでしょ。
知らない状態から知っている状態へ変わったんですね。
〜になる
My dream has come true.
私の夢が実現した。
The sole is coming loose from the shoe.
底が靴から取れかかっている。
come + 形容詞という形で、物事がある経過をたどって「〜になる」という意味にもなるよ。
My dream has come true.
どんな夢だよ。
[7][10][12] ウィズダム英和辞典
登場キャラクター
シン
英語が苦手な少年。ミサから英語を教わっている。
ミサ
英語を教えてくれる近所のお姉さん。
レイ
シンの同級生。絵を描いて勉強会のサポートをしている。