8月12日、アメリカのグレイシャー国立公園で大規模な山火事が発生しました。その日キャンプをしていた親子の撮影した動画が話題になっています。動画では、ジャスティン・ビルトンさんと父親のチャーリーさん (70歳) が、車で炎の海から脱出しようとしています。
火の海に囲まれた親子
ジャスティン・ビルトンさんが父親のチャーリーさんとグレイシャー国立公園でキャンプをしていると、突然の雷雨に襲われました。その翌日の8月12日、落雷により数千エーカーにおよぶ大規模な山火事が発生しました。
親子は山から逃げなければならないと気付き、急いでレンタカーに飛び乗ったものの、すでに周囲は炎で囲まれていました。
動画では、チャーリーさんが息子を落ち着かせようと静かに話しかけています。
「車で通り抜けられるだろう」
「父さん、車が爆発したらどうなる?」
「そのときは死ぬだろう。運転を続けてくれ。急ぎすぎるな、大丈夫だから」
視界が悪化し、ウインドウに火花が当たり始めるにつれ、ジャスティンさんの不安は一層高まりました。
「車がヒートアップして爆発する」とジャスティンさんは言いました。「神様、私たちを助けてください」
走行中、火のついた倒木に直面すると、チャーリーさんは耐火グローブを使ってその倒木を動かそうと言いました。
「一番怖かったのは、父が車から出て燃える木をどかそうと決めたときです。この頑固な老人を止めることはできないと思ったからです!」とジャスティンさんはFacebookで述べました。「父はプレッシャー下でも完全に冷静です」
道をふさがれた親子は、火の中を逆戻りして湖までたどり着くと車を捨てました。その車は後で燃え尽きたようです。
湖に出ると、幸いにも公園の従業員2人と遭遇し、親子はボートで救出されました。
国立公園局によると、山火事は7,800エーカー以上の規模になったようです。