猫でもわかる 秘密の英語勉強会

英語で理由を表す due to, because of, thanks to の微妙な違い

due to, because of, thanks to の違いは知ってる?

どれも「〜のために」という意味でしたっけ? 違いなんてあるんですか?

そう、これらは原因や理由を表す群前置詞 (複数の単語で 1 つの前置詞として働くもの) なんだけど、それぞれ微妙にニュアンスが違うんだよ。

今回は群前置詞 due to, because of, thanks to の違いを見ていこう。

due to はネガティブで固いイメージ

due to は「怪我や事故のせいで〜」というように、ネガティブな原因について説明するときに使われやすい。

また、フォーマルな固い表現だから、日常会話だけでなくビジネスメールや文書などでもよく使われるよ。

 例文
[1]

He couldn't run due to an injury.

彼はけがのために走れなかった。

[2]

Due to the heavy snow train service was halted.

豪雪のため鉄道は不通になった。

[3]

I took a break from the company due to a cold.

風邪のため会社を休んだ。

[例文1] は「けがが原因で」とか「けがのために」走れなかったということ。

[例文2] は「豪雪が原因で」鉄道が不通になった。[例文3] は「風邪が原因で」会社を休んだということだね。

原因と結果ですね。

because of はくだけたイメージ

because of も「〜のために」のように原因や理由を表す群前置詞だけど、due to よりもくだけた感じで日常会話で使われることが多いよ。

 例文
[4]

He couldn't go out because of the rain.

雨のために彼は外出できなかった。

[5]

The school was closed because of heavy snowfall.

大雪のため学校は閉鎖された。

because of the rain で「雨のために」、つまり「雨がふっていたから」ということ。

because も「〜のために」っていう意味でしたよね。何が違うんですか?

because of と because の違いは?

because of は群前置詞、前置詞と同じ働きをするから名詞の前に付くの。

一方 because は接続詞、接続詞は後ろに [主語] + [述語動詞] が続く。例文を見てみよう。

 because of の例文

He couldn't go out because of the rain.

雨のために彼は外出できなかった。

 because の例文

He couldn't go out because it was raining.

雨がふっていたので彼は外出できなかった。

このように、because の後ろには it was raining が続いて、「雨がふっていたので」という意味になっているでしょ。

because of の後ろには the rain だけが続いていますね。「ふっていた」とは言ってないけど、これで「雨がふっていたので」と同じ意味になるんだ。

そう、慣れてしまえば because of the rain の方がすっきりしているよね。

thanks to はポジティブなイメージ

thanks to も原因や理由を表す群前置詞だけど、due to や because of よりポジティブな原因や理由を表すことが多い表現だよ。

 例文
[6]

Thanks to him, I found another job.

彼のおかげで別の仕事が見つかった。

[7]

Thanks to modern machinery, production is outrunning consumption.

近代的な機械のおかげで生産が消費を上回りつつある。

このようにポジティブな原因や理由を表すときは「〜のおかげで」と訳すのが自然だね。

 例文
[8]

Thanks to the heavy snow falls, food prices rose sharply.

大雪のため食料品の値段が高騰した。

[例文8] のように、ネガティブな原因に Thanks to が使われることもあるよ。

この場合は「〜のため」とか「〜のせいで」と訳す方が自然ですね。

シン君のせいで大変な目にあった。

Thanks to

それは「おかげ」でしょ。

例文引用
[2] weblio英和辞典・和英辞典
[6]ウィズダム英和辞典
[5][7][8] ランダムハウス英和大辞典

登場キャラクター

シン
英語が苦手な少年。ミサから英語を教わっている。

ミサ
英語を教えてくれる近所のお姉さん。

レイ
シンの同級生。絵を描いて勉強会のサポートをしている。